無属性という少数かつ不遇の魔力属性を生まれ持った主人公。無能と蔑まれ、差別を受けた末に故郷を旅立ち冒険者に。一方、彼とは反対に聖属性という希少な属性を生まれ持った幼馴染の女の子は、聖女としての使命を担って世界の危機に向き合うことに。
主人公はどのような結末に辿り着くのか。
このように書くと分かるかもしれませんが、あらすじの方にも「よくある異世界もの」と書いてあり、しかしそんな中でしっかりとした面白さのある作品です。
主人公は決して才能に恵まれてはおらず、それでも今の自分が持っているものを振り絞って生き抜こうとする力強さを備えており、危機を乗り越えていきます。
また、不遇な属性の持ち主として他者との関わりの中で苦しむことも多い彼ですが、生まれ故郷から旅立ち、そこにも少しずつ変化が見え始めます。
堅実な面白さのあるファンタジーと思いますので、そういったものを求める方にお勧めです。