【龍ケ江冴姫(たつがえさき)】は、トラブルにより芸能事務所こそ退所したものの、アイドルであることは諦めていなかった。そこで、『ほとぼりが冷めるまで芸能界と距離を置きつつ』『知名度を維持する』方法として、『部活動アイドル』に目をつける。アイドル文化の普及に伴って生まれた、学校教育の一環として行われる『アイドルをする部活動』。年に一度、夏季に開催される全国大会に出場すれば、多くのメディアを通じて自身の存在をアピールできる、と。
そうして冴姫は、とある田舎の県立高校『天川(あまかわ)女子高等学校』へと転入した。アイドル部の実力は県内でも目立たない程度の学校だったが、『簡単に部を牛耳れそう』『躍進は自分のおかげだとわかりやすい』などの思惑があった。
転入して早々、冴姫は同校アイドル部の【天野茉佑(あまのまゆ)】と【森山崇子(もりやまたかこ)】に出会い、接近。予想通りに凡庸な茉佑は難なく下に置けたが、予想外に非凡な崇子からは、『(冴姫に)ついていく部員はいない』、『(茉佑・崇子の二人に)冴姫が加わっても勝率が落ちる』と、予言めいた言葉を告げられてしまう。
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実力に秀でながら、アリーナライブ成功から急転直下でステージを離れることになった冴姫。能力は低くとも、全国大会出場やプロアイドルを真剣に目指している茉佑。あらゆる才能に溢れているが、頑なに表舞台に出なかった崇子。
事情は三者三様、目標は同じ。
少女たちの羽ばたきが今、ひととき重なる。
~備考~
・カクヨム殿にも同内容を掲載しています
・草稿は全体の三割程度の進行度ですが、モチベーション維持のため投稿してみます。内容に大きな変更が出た場合は、記載します。
・某スクールなアイドル物の影響を受けています。
~連絡事項~
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