取り込んだ遺伝子を組み換え、全く新しい遺伝子を合成する人工細胞・I.C.C。
遺伝子工学の権威・マーカスはこの特性を利用して、多くのキメラ生物を生み出すことに成功し、造り出された人造生物(キマイラ)の販売は、裏社会の一大ビジネスへと発展した。
しかし、人道的な理由から政府はマーカスの拘束を指示。これに抵抗するため、マーカスは人造生物たちを解放した。政府の特殊部隊は苦戦を強いられながらも、なんとかマーカスの拘束を成功させる。しかし、マーカスの最高傑作とも言える最強の人造生物・ドラゴンは研究所から脱走。近隣の住民を襲いだした。さらに、既に裏ルートで出回っていたドラゴンたちは、保身に走った資産家たちによって殺処分が試みられたが、いずれも失敗し、同様に脱走。人の手によって造られた史上最強にして最凶、制御不能の怪物は動物を無差別に捕食し、地球はドラゴンの侵略によって大混乱を招いた。
それから数年後、繁殖にまで成功したドラゴンの繁栄と人類の衰退がはじまったころ、事態の打開のため、各国の政府はドラゴンやその他の人造生物の討伐に業を煮やしていた。
人造生物の討伐と人類の保護を理念とする国際組織・WKOのエージェントである少女・アリスは、マーカスの手によって製造された軍事用の人造生物・ドゥオの討伐の命を受け、特殊部隊の戦闘員として任務を全うしていた。特殊な能力と高い戦闘力を持つドゥオによって部隊は壊滅するも、ドゥオの殺害に成功。しかし、搬送された処理場にて、ドゥオは蘇生し、逃走。アリスは再びドゥオの討伐に向かう。
増え続ける人造生物と、あらゆる手段で抵抗する人類。人類存続の使命を課せられたアリスと、人を殺すために造られたドゥオ。生きるために殺しあうのは摂理か、ケダモノの所業か。撒き散らされた血の上に薬莢が転がり、異形が歩き、鼻につく思惑が漂う世界で、アリスは自らの使命を揺すられることになる。