作品情報
短編
1,099文字
パニック〔SF〕
最終更新日:2025/06/15 17:40
あらすじ:
山間の静かな温泉街へ向かう一本道。その道では、どの車で通っても必ずカーナビが「この先、料金所があります」と案内する。
だが、そこに料金所は存在しない。何年も前に撤去され、今は基礎だけが残るだけだ。
地元では「あるある話」で済まされるが、観光客にとっては不可解なナビの警告。
主人公の〈田所〉もまた、その道を何度も通っていた一人だ。
だがある日、彼の目の前に、“存在するはずのない料金所”が忽然と現れる。
それは、ただのナビの誤作動ではなかった──
忘れられた記憶、捻じれた時間、消えた料金徴収員……
温泉街の奥に潜む“何か”が、ゆっくりと口を開け始める。