この世界は一度滅びている。そんな常識を知ったのはいつ頃だったろうか。町は壁で覆われており、外の世界には過去の戦争の遺物であるibsが蔓延っている。それでも不便な事は一切無く、町民の一人である十義大和には関係のない話。その筈だった。日常に唐突に現れた死体の山、その先には血塗れの少女。彼女は「知らない」と言う。確かに嘘をつけるほど賢そうには見えない。背中からは馬鹿げた羽も生えているし・・・ん?羽?　―――UMAの幼女と出会ってから日常の歯車が狂いだす。世界共通の敵「ibs」そして「テスタメント」と呼ばれた人類の英知である最強の兵器。自称悪魔と現代に残された技術に翻弄され、ただの学生整備士がこの世界の謎に巻き込まれる。