もぐらくんとひまわりくんの話の最終話です。

人がたくさん住んでいる都会に、一人の少女がいました。 まだ、友達もいませんが、少女は寂しくはありません。 いつも、そばに大切な友人がいるからです。 その友人とは、引っ越してくる前の里にいた毛むくじゃらの化け物の友人から 少し分けてもらった友人の影です。 その影はしゃべれないけれど、 いつもおどけて少女を元気づけていました。 ある日、街の子供達から友人の影のことを揶揄われて少女は家にこもりがちになります。 そこに、不思議なことが好きな少年が少女を尋ねてきます。 少女は少年に、友人の話や友人の里の話をします。 やがて、少年と少女は恋仲となり結婚し、家庭を築きます。 少女がおばあさんになったある日、友人の影が自分の傍に居ないことに気付きます。

山奥の深い森の中の、人里離れたところに、小さな里がありました。 この里にはもう人は住んでいません。 みんな人の住んでいる里に出て行き、今は森の化け物たちしかいませんでした。 その里を、もぐらくんとひまわりくんは訪れました。 里から出ようと出口の橋に行くと、毛むくじゃらの化け物が一人佇んでいます。 何をしているのか尋ねると友達とお話をしていたと言います。 誰もいないと言うと、その毛むくじゃらの化け物のは地面に指を指し、その指さすところを見ると、そこには、ここには居ないはずの少女の影がありました。

もぐらくんとひまわりくんは、石畳の道の古い街に来ました。 古からのものをそのまま使ってみんな生活しています。 街並みにに見とれていたもぐらくんとひまわりくんは、路地裏に迷い込んでしまいます。 すると、3人のこども団と名乗る子供達と出会い、ひまわりくんがさらわれてしまいます。 ひまわりくんはこども団と少し一緒にいることにしますが、台風の日に事件が起こります。

もぐらくんとひまわりくんは、ある街の中の真ん中にある大きな公園の中で、 喪服を着たおばあさんに会います。 おばあさんは、おじいさんは亡くしたばかりなのに なぜかニコニコしています。 おばあさんが悲しみにくれてしまわないようにと ひまわりくんは、ひまわりくんの種を おばあさんに渡します。 おばあさんは家に帰っていつもの生活を過ごしますが…

もぐらくんは、テーブルに宝物を並べて遊ぶのが好きです。 大事なものを右から順番に並べて遊んでいました。 ある日、低い順に宝物が無くなっていることに気付きます。

旅の途中、もぐらくんは、昔、引っ越して行ったホタルくんの匂いを感じます。 匂いを辿って森の小路を歩いていると、クロネコ先輩に会います。 クロネコ先輩から、森の茂みの奥にある〝はじかれ者の町″の話を聞きます。 はじかれ者の町にいたホタルくんより、住処が無くなっていく事を聞き、ひまわりくんは、ホタルくんに、願い事が叶うひまわりくんの種を渡すのでした。

何百年も戦争している二つの国がありました。 しかし、二つの国の王子様と王女様は恋に落ちていました。 王子様と王女様は密かに国の外の森で会っていたところに、 旅の途中のもぐらくんとひまわりくんに出会います。 ひまわりくんは、王子様と王女様に願い事が叶うひまわりくんの種を渡そうとしますが、 それを二つの国の兵隊に奪われてしまいます。 二つの国の王様はひまわりくんの種を食べて、敵の国を滅ぼそうとしますが…。

宿の町で出会った太ったもぐらおじさんから聞いた「小さな幸せの実」を 見るために、もぐらくんとひまわりくんは最果ての雪国へやってきました。 太ったもぐらおじさんから紹介された丘の上の少年と会いますが、「小さな幸せの実」 を見るまで時間がかかりそうです。 ある日、雪国の町を歩いていると、丘の上の少年と仲良しだった雪国のお姫様が 心を無くしてしまったと知ります。 落ち込む少年に、ひまわりくんは願い事の叶うひまわりくんの種を渡しますが…。

もぐらくんとひまわりくは旅の途中の峠で、そこに暮らす一人の少年と出会います。 少年は毎夜、自分の夢と白いワンピースの女の子の夢が繋がることを話します。 そして、少年はその女の子のことが好きになり、現実でも会いたいことを二人に話します。 ひまわりくんは、少年に願い事が叶うひまわりくんの種を少年に渡しますが…。

もぐらくんとひまわりくんは、大道芸の町で出会ったピエロさんに教えてもらった、 すべての道が交わっている「宿の町」へやって来ました。 面白いお話を聞きに来ましたが、みんな先を急いでいて話を聞けません。 町の宿屋に入ったもぐらくんとひまわりくんは、太ったもぐらのおじさんと相部屋になります。 そして二人は、太ったもぐらのおじさんから子供のころに出会った「クロネコさん」と おじさんの故郷に実る「小さな幸せの実」の話を聞くのでした。

もぐらくんとひまわりくんは、旅の途中で雲から落ちて飛べなくなっている天使の女の子と出会います。 ひまわりくんは、願い事が叶うひまわりくんの種を天使さんに渡します。 種を食べて、飛べるようになった天使さんは、二人を雲の上へ招待しますが…。

もぐらくんとひまわりくんは旅の途中で「大道芸の町」へ立ち寄ることにしました。 その町で出会ったピエロさんは、道路の向かいのベンチでいつも落ち込んでいる女の子のことが好きです。 いつもに女の子に笑顔になってほしくて、道路の向かいで芸をしています。 でも、女の子は笑ってくれません。 ピエロさんは、ひまわりくんから何でも願い事が叶うひまわりくんの種を受け取りますが…。

旅に出たもぐらくんに会いたくて仕方がないひまわりくん。 元気を無くしていると、白ヘビ様のチカラによって歩く足を手に入れます。 もぐらくんを追いかけてひまわり畑から旅にでるひまわりくんですが、 先の峠で凶暴なオオカミに出会います。

ある草むらの土の中深くで、一人静かに暮らしていたもぐらくん。 ある日、土の深いところで芽が出せなくて泣いているひまわりの種を見つけます。 もぐらくんは、ひまわりの種を助けて育てることにしますが…。