───花崎桃香は、平凡な主婦である。 普通の主婦とやや違うところがあるとすれば、 ( あ～あ……転生したいなぁ…… ) そう、転生願望がやや強めであるところだ。 流行りの転生物の小説がコミカライズされた漫画を読み漁り、第二の人生を別世界で送ることができたのなら。そう日常の隙間に願うことは少なくない。 異世界転生は所詮ファンタジーであり現実には起こり得ぬことであると理解しているくらいには現実主義者であったし、子どもたちを愛し、日々不便なく過ごせるよう環境を整えるくらいには理性的ではあった。 それでも、転生することができるのならば。 そう、思い描いてしまう程度には夢想家である。 それでも、ある夜のこと。 平凡で平穏で退屈な日々は、 突然、その幕を落とした。

自衛官だった、主人公 村上洋一。 彼が目覚めるとそこは、異世界だった。 彼を襲うのは、希望か、絶望か…

街角にある花屋「ハッピーライフ」で働く花宮透は、店長である赤井あおりに振り回されながらも、共に働く橘言葉達と日々を過ごしていた。しかし、花宮にはこの幸せをいつまでも続けることの出来ない、ある特性を持っていた。それは決して誰とも分かり合えず、人との繋がりを消滅させるものだった。花宮はこの特性に打ち勝ち、幸せな人生を送り続けることができるのか。 花宮の前には必ず、美しい赤色が飛ぶ。

この世の全てを否定し続けた少年、御宮圭介は、そんな自分を救ってくれた少女、美鶴木このみと共に日々を過ごしていた。そんなある日、ひょんな事からとある事件に巻き込まれてしまう。その事件の犯人との戦闘により、御宮と美鶴木の隠された能力が露わになる。しかし、その能力を持つものを排除する集団まで現れ、2人はさらなる戦いへと巻き込まれて行く。