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作者:月岡 昶/作品情報/Nコード:N2197DV
短編 |
大正時代、後の建築史に残る大建築家、星新三の陰に隠れるように、ひっそりと生きた建築家がいた。
日本最初の住宅専門の建築家である、楠瀬拓郎だ。自ら選んだ道とはいえ、脚光を浴びることのない地道な作品作りが続いていたが、その作家人生の終盤近くに、自らの通う教会の設計を任せられることになる。なんとその教会は、星新三も通う、二人にとって因縁の教会だったのだ。
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕キーワード: 年の差 悲恋 史実 最終更新日:2017/02/23 23:34 読了時間:約36分(17,740文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 1件 総合ポイント: 50 pt ブックマーク: 8件 評価人数: 4 人 評価ポイント: 34 pt |
作者:月岡 昶/作品情報/Nコード:N2187DV
短編 |
美大の教授である私は、助教でありかつ愛人の奈緒美と、銀座の古いビルに迷いこむ。そこでは期限限定で、S市の眼鏡の工房が出店していた。手持無沙汰の私は、白衣の男に話しかけると、奥の部屋に誘われ、不思議な眼鏡を見せられる。一つの眼鏡は、「フレゴリの眼鏡」と呼ばれていて、私がそれを掛けると、強烈なデジャブ様の感覚を体験した。
白衣の男は、デジャブとジャメブといった「親近感の変容」と言われる体験のメカニズムについて説明してくれた。脳内での視覚情報の処理においては、意識的な認知の回路と、意識下の、「親近感」などの感覚を視覚情報に付与する回路とが関与しているとのことだった。そして、それらの二つの回路の協調性が失われて失調が起こると、「親近感の変容」や、種々の精神症状が起きるとのことだった。
私がそれらの説明を聞いているうちに、痺れを切らした奈緒美が、勝手に「カプグラの眼鏡」と呼ばれる眼鏡を掛けてしまう。その眼鏡はジャメブ様の体験、つまり、慣れ親しんだ事物を見ているのにも関わらず、当然それに伴われるべき親近感が失われてしまうという体験を引き起こす眼鏡だった。
奈緒美は、「カプグラの眼鏡」をかけて私を見ることによって、親近感が撤去された私の顔そのものを見て、ただの中年男と改めて感じ、恋愛感情が一挙に冷めてしまう。さらに、「カプグラの眼鏡」を外しても、いった冷めた奈緒美の恋愛感情は、また戻ることはなかった。
途方に暮れた私は、余生のせめてもの慰めに「フレゴリの眼鏡」を売ってもらおうとするが、男はもっと良い眼鏡として「中安の眼鏡」を提示する。それは、視覚情報がない時にでも、感覚を付与する回路が誤作動して、圧倒的な親近感のみが目の前に現出する、といった体験を引き起こす眼鏡だった。
男は、研究所に来てくれれば「中安の眼鏡」を貸すが、その代わりに、実験の被験者になってくれと言って来る。私に選択の余地はなかった。
眼鏡を展示している部屋を見ると、「フレゴリの眼鏡」をかけた奈緒美が、早速、若い男を気に入ったようで、眼鏡の奥からうっとりと男を見つめながら話していた。
ジャンル:ローファンタジー〔ファンタジー〕キーワード: 年の差 悲恋 伝奇 最終更新日:2017/02/23 23:19 読了時間:約21分(10,012文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 0 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 0 人 評価ポイント: 0 pt |
作者:月岡 昶/作品情報/Nコード:N2178DV
短編 |
「僕」は、あるアンティークショップに足を踏み入れる。そこには、妖しい女店員がいる。
女は、僕に「どこかで会ったことがないか」と聞いたが、僕はそれを、精神症状の1つである「フレゴリの錯覚」だといって否定する。しかし、実は、女店員とは、因縁の過去があった。
ジャンル:現実世界〔恋愛〕キーワード: 身分差 悲恋 伝奇 サイコホラー 最終更新日:2017/02/23 23:05 読了時間:約4分(1,797文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 0 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 0 人 評価ポイント: 0 pt |
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