親の実家に里帰りしてきた平松美月には、気になっていることがあった。 それは、実家の隣の家で常に一人机に向かう少女のことである。 そんなある日、たまたま彼女はその少女と出会ってしまう。 これは、そんな偶然から動き出した二人の物語である。

「ほら！夏が呼んでるぞ！」 幼馴染の高原冴美は、そう叫んだ。 そんな彼女に、もう一人の幼馴染の玉手遼太は恋をしていたらしい。 過ぎていく夏、変化していく関係。 応援すると告げた、末久達也の選択は果たして正しいものだったのか。

戸川歩美は、友人の高瀬歩美に誘われて演劇部の見学に行くことになる。 その手前、書道部に誘われて彼女はつい入部をしてしまう。 嫌われたくないという思いから、見学も断れずに板挟みに。 どうするのが正しかったのだろうか。 どうするべきなのだろうか。 そんな葛藤に悩む、年頃の物語。

航空自衛官である花守幸奈は、演習を終えた後に上司の壹岐（いき）二尉と出会う。 特攻作戦で散った祖父の弟の話を聞かされた後、彼はこう尋ねた。 「じゃあ、お前はどうする？行けって言われたら拒否するか？」 誰かの為に何かをなそうとする。そんな人がいるということをどう受け止めるか。

友情は喜びを倍にし、悲しみを半分にする。フリードリヒ・フォン・シラーは言った。 南川岳美は、ある日友人の舘泉有華が落ち込んでいることを知った。 私にできることはなんだろうか。 このまま見過ごしては後悔するような気がする。 そう思った彼女は、有華のもとへ向かう。そこで言葉にした友情、その歓喜。 それれは果たして、有華に届くのか。

隠塚早季（おんづかさき）は悩んでいた。 油絵を始めたのは、今から一年ほど前のこと。 思い描いたものを形にすることが面白くて、それにのめりこんでいた。 ところが、突然やってきたスランプ。 そんな時、出会った後藤田千佳は言う。 「心の中の風景であって、それが文字を通じて色を見せるんだって思うの。 だから、あなたもマチェールに心の風景を描いてみるといいかもしれないわよ。」 心のマチェールとは、文字の持つ色の正体とは。 思い悩む早季に友人の高瀬歩美は言う。 「わかった。実は、知り合いに詳しそうな人がいるから。放課後、会ってみない？」 心優しい親友と真っ直ぐな少女が見た先にあるものとは。

主人公、北村陽花里はその人生を自ら終えようとしていた。そんな時、屋上に現れた奇妙な男は言った。 将棋うってみないか？狼狽する陽花里。とりあえず、男、長良光明に言われるがままに将棋を指すことに。 その中で気が付いた、本気で遊ぶということは・・・。

もしも、現代社会の全員が分け隔てなくみんな魔法が使えたとして・・・。 そんな前提において、高校二年生の雁里の日常を描いたギャグです。 空を飛んで登校。授業は幻惑魔法でごまかし、そして・・・。

私とワタシの別視点。演劇の台本を作る角野渉の裏側で協力する一人の生徒。 名前を羽田野彰美といった。 彼女はサイトを運営する物書きだった。 彼女がものを書くその理由は・・・。

CSS、警察では不可能な先制攻撃を可能とする組織。 その彼らの活躍を描いた物語である。 ※現代もの、撃ち合いがテーマの物語です。そして、この物語はフィクションです。

大学三年生の岸和田は、祖父に誘われて鞍馬神社の夏祭りのゴミ拾いを行うことになった。そこで垣間見た祖父の仕事観とは。

私は私である。そんな単純な理論から一時的にでも逃れられる瞬間があるなら。 演劇部に所属する人々が思うワタシとは？

ある日見た夢。もしも魔法が使えるなら？あなたならどうしますか。夢と現実の狭間に置いて、彼女が見出した魔法とは一体なんだったのでしょうか。

不登校を経験していた樫田に対して、野々村達がしてやれることとは何か。他人と違う道を行くということは、辛いことであっても確かにそこに道はあるのです。

目指す道筋。それが決まったとき、街を離れた彼女は数年後、再び故郷の土を踏んで言った。