夏休みが始まって何日かしたある日、スポーツ推薦で県外の高校へ進学をした笹川秋斗が主人公である桐生陽葵の家を訪ねてきた。 秋斗は高校で彼女ができたようで、彼女ができた秘訣を陽葵に伝授する。 それは、恋愛心理学が書かれた一冊の本だった。 しかし、陽葵は一回も恋愛心理学書を開くことなく、新学期を迎える。 同級生の滝沢凛は変わり者で、クラスの人気者である矢野エマにいつも嫌がらせを繰り返していた。 なぜ、そんな事をするのか誰も理解が及ばずに凛は周囲から煙たがれていた。 新学期初日事件は起こる。 登校してきた矢野エマの机の上に花が供えられていたのだ。 もちろん犯人は変人滝沢凛。 問題が発覚してすぐに教師に連れて行かれ、なぜこうなってしまったのかと凛は「どうして」という言葉を残す。 その放課後。秋斗は矢野エマの家の前で変装をして、ストーキングをしている凛を見つけ声をかける。 これは行き過ぎた行為だと注意を促すが、凛はこれとスマホ画面を必死に示す。 スマホ画面に表示されていたのは、秋斗が持ってきたあの恋愛心理学書そのものだった。 そう。凛は不器用なあまり、恋愛心理学を上手く使いこなすことができず、嫌がらせをしていただけだったのだ。 ひょんな事から凛と矢野エマの仲を取り持つ約束をしてしまった陽葵は四苦八苦しながらも凛が正しく恋愛心理学を使えるように導く事になる。 ノベルアップ＋様、カクヨム様にも同タイトルで連載させて頂いております。