作品情報
完結済(全29エピソード)
119,081文字
宇宙〔SF〕
最終更新日:2025/04/25 22:34
リュウは妹の治療費を稼ぐため、相棒のグスタフとともに宇宙輸送艇ケンタウロスで軍の緊急物資を輸送する任務に就いていた。
上に媚びへつらう上司に翻弄され、反政府ゲリラの襲撃に遭って死にそうになっても称賛されることのない毎日だ。
衛生兵 「御苦労」
リュウ 「これで、おわり?」
グスタフ「うん、仕事は終わったね」
リュウ 「俺たちが怪我してないか、心配してくれないの?」
グスタフ「見るからに元気そうだよね」
リュウ 「第四惑星の補給基地から、はるばる旅してきたのに、ねぎらいの言葉は?」
グスタフ「御苦労って言ってたよ」
リュウ 「ケンタウロスも壊れちゃったのに」
グスタフ「担当者を見つけて修理のお願いをすれば、直してくれると思うよ」
リュウ 「・・・」
グスタフ「いつものことじゃん」
だが、ある日、宇宙強襲揚陸艦ブルーリッジに毒グモの血清を運び兵の命を救ったことから、彼の運命の歯車が動き始める。戦闘能力向上のために肉体を改造された理不尽な筋肉マッチョ機動歩兵部隊のアスタナや、クールビュティ―無人戦闘機部隊のセシリアと知り合い、彼らの信頼を得たのだ。
その頃、建国の英雄シュナイダーが急な病に倒れたことにより、統一国家にキナ臭いにおいが漂い始める。
リュウ 「で、これから、どうします?」
アスタナ「それ、いまさら聞くか?」
グスタフ「もう反乱軍の頭目になるしかないと思うよ」
セシリア「私は、あなたに、ついていきます」
リュウの伝説はこうして始まった。