作品情報
短編
6,586文字
異世界〔恋愛〕
最終更新日:2025/06/14 20:00
私の婚約者、ユーシス様には以前、私とは別の婚約者がいた。不慮の事故で亡くなってしまったそうなのだが、十年経った今でも、彼はその亡くなった婚約者が忘れられないのだという。「彼女は全てにおいて完璧だった。心優しく聡明で、美しく努力家で……」「それに比べて君は……」
いくら美男で資産家の跡取りという優良物件でも、これじゃあね。
「心優しく聡明で、美しく努力家で欠点がない?そんな完璧な超人、神話の中にしかいないわ。亡くなった人を美化して崇拝してるのよ。なんて不毛なのかしら」私はある夜、そう言って眠りについたのだったが。【御礼】多くの方に読んでいただき、本当にありがとうございます!誤字報告もありがとうございました。修正しました。【さらに御礼】日間総合二位、二度見しました。今日は眠れないかも。ありがとうございました!