父を幼い頃に亡くし、母が自分と弟を女一人で育ててくれていたものの、残念ながら母の再婚相手が彼女達の家庭を壊してしまった。
――そう母の再婚相手の日常的な家庭内暴力により。
それだけでなく、いつの間にか母までも自分達に暴力を振るうようになったのだ。
そんな状況に耐えきれなず、母の再婚相手をナイフで刺してしまい……。
状況があまりにも酷すぎて、現実だと間違いなくトップニュースとして取り上げられるでしょう。
だけど、この物語ではこの状況が怖いではありません。
また、母の再婚相手を殺したことでもありません。
怖いのは、彼女が母の再婚相手を殺した後の、彼女の言動が実際にあり得そうで怖いのです。
そして、それと同時にこんなことになってしまった彼女があまりにも不憫で、冷や汗が止まらなくなります。
この悍ましい展開の衝撃と最初から最後まで攻め立てる描写を、自身の目でご確認ください。