イチオシレビュー一覧

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 父を幼い頃に亡くし、母が自分と弟を女一人で育ててくれていたものの、残念ながら母の再婚相手が彼女達の家庭を壊してしまった。
 ――そう母の再婚相手の日常的な家庭内暴力により。
 それだけでなく、いつの間にか母までも自分達に暴力を振るうようになったのだ。
 そんな状況に耐えきれなず、母の再婚相手をナイフで刺してしまい……。

 状況があまりにも酷すぎて、現実だと間違いなくトップニュースとして取り上げられるでしょう。
 だけど、この物語ではこの状況が怖いではありません。
 また、母の再婚相手を殺したことでもありません。
 怖いのは、彼女が母の再婚相手を殺した後の、彼女の言動が実際にあり得そうで怖いのです。
 そして、それと同時にこんなことになってしまった彼女があまりにも不憫で、冷や汗が止まらなくなります。
 この悍ましい展開の衝撃と最初から最後まで攻め立てる描写を、自身の目でご確認ください。
本当は感想に書きたかったんですけど、受け付けてらっしゃらなかったので、失礼してこちらで。
本当によく出来たショートショートですね。
そして、何より自分自身が共感できる。
そして、もう歩んできた時間より持ち時間が確実に少なくなっている人生。
その少ない持ち時間は、この短編に共感できる人としか話したくないし付き合いたくない。
そう思わせてくれる作品です。

ただ一つ疑問が。
ネコちゃんは、どうやってやきうを知ったのかな?
ネコ大好きで二人を見送り、いまも一人と同居している身として、ちょっと気になりましたw
ネコちゃんだから、TガースかLオンズファンかなw

By:あまのよしひこ
レビュー作品送りバント人生村崎羯諦短編純文学[文芸]
とんかつを食べる、という、日常のようでありながらも特別な時間について書かれているのが、こちらの詩作品です。

まずテーマが新鮮で良かったです。
シンプルさの中に奥深さがあるように感じました。

この作品は "幸せ" について考える機会をくれます。

みなさま、よければぜひ、この機会にこちらの作品を読んでみてください。m(_ _)m
レビュー作品とんかつを食べて藤山さと短編詩[その他]
作品自体かなり重めですが、世界観の設定や、臨場感のある戦闘描写、先の読めない展開や、丁度良いタイミングで挟まる過去回想など飽きない工夫がこれでもかと散りばめられているのが素晴らしいです!
国対レジスタンスという対比の中で、それぞれのキャラクターが魅せる価値観や立場の違いがよりこの作品を奥深くしていると思います。日曜劇場を最終話まで一気見したような満足感があります!
レビュー作品【☆7000PV】アダルトレジスタンス オレノマツ連載中 / 全63エピソードパニック[SF]
 この作者さんの作品は、いつも言葉の奥深さと物語の力を再認識させてくれます。これもまた、深く心に響く一作でした。
 今回も研ぎ澄まされた文体と情景描写の美しさに魅せられました。夜の路地裏に佇む甘味処、そこで繰り広げられる人々の心の機微が、目に浮かぶように繊細に描かれています。甘味の描写も秀逸で、言葉の選び方一つが心にすとんと落ちてきます。
 物語は様々な影を抱える人が甘味処を訪れ、店主の差し出す甘味によって静かに癒されていく過程が描かれます。「闇夜に灯る温もりは、魂の迷いの癒しとなるか」という序文の通り、甘味が心を開き、希望を見出す手助けをする様子に、胸を打たれます。これは単なるファンタジーではなく、人間の心を深く見つめ、優しく包み込むような文学作品です。
 私はすっかりこの作品のファンになりました。人の心を癒やし、温かい光を届けるこの物語は、ぜひ皆さんに読んでほしいと心から願います。
レビュー作品四都物語異聞:夜語り甘味抄いわたとおる短編ハイファンタジー[ファンタジー]
 読んでいるあいだ、ずっと香りに包まれているようでした。
 静かな夜、花びらがふわっと舞って、胸の奥に触れる何かがある。馨さんと精の出会いは、夢かうつつか分からないほど淡くて、でも確かに心を揺らしてくる。香りって、匂いじゃなくて、記憶や気配、想いまで含んでるんだなと思いました。
 言葉にならない感情が、香煙のように漂って、ゆっくり沁み込んでくる感じ。読後に残ったのは、少しの寂しさと、でもそれ以上にあたたかい光みたいな余韻でした。
 私も、誰かの心にふわっと咲く香りのような存在になれたら、と思わずにいられません。
 とても素敵な感覚でした。みなさんも読んでみてください。
レビュー作品四都物語異聞:一夜桜の香いわたとおる短編ハイファンタジー[ファンタジー]
ヒーローショー。
それは二次元で繰り広げられる物語の世界を、可能な限り三次元として表現する場。

だがしかし。
面白さが違う形で表現できる三次元でのヒーローの物語は、二次元とは違ってやり直しがきかないモノ。

そしてそれ故に、時には予想外のアクシデントが起きてしまい、ショーの続行が困難になる可能性が存在する。

そして本作にて展開されるヒーローショーもまた、下手をすればそんな場面になりかねなかったりするのだが……まさかの出来事が。

特撮が、作品だけでなくその裏側までも好きな方は感動の出来事があったのです。

特撮が好きな方にこそ読んでいただきたい……そんな一作です。
レビュー作品チビッ子隊員に救われた侵略宇宙人大浜 英彰完結済 / 全3エピソードヒューマンドラマ[文芸]
 読ませてもらいました!前作の「一夜桜の香」も素敵でしたが、今作はまた違った魅力があって、とても心惹かれましたね。右京の路地裏にひっそりと佇む甘味処、という設定からして、もう物語の世界に引き込まれちゃいました。
 この小説では、それぞれ心に悩みを抱えた人々がこの甘味処を訪れ、店主が差し出す特別な甘味によって、彼らの心が少しずつ解き放たれていく様子が描かれています。甘味が単なる食べ物ではなく、登場人物たちの心の奥底にある大切な記憶や感情を優しく揺り動かす役割を果たしているのが印象的でした。
 派手な展開があるわけではないのですが、静かで温かい筆致で、人々の心が癒やされていく過程が丁寧に描かれています。読み終わった後には、じんわりとした温かさと、明日への優しい希望が心に残る、そんな物語です。疲れた心をそっと包み込んでくれるような一冊なので、ぜひ読んでみてください。
レビュー作品四都物語異聞:夜語り甘味抄いわたとおる短編ハイファンタジー[ファンタジー]
物語って、いいですよね。
それはある意味では作り手たちの分身で、彼らが伝えたい事などの様々な要素が込められている。

そして作品を視聴するという事は、作り手のみんなの魂に触れる事に等しい神聖な行為だと私は思っています。

さて本作は、そんな作り手によって創られたモノ――学生の自作映画が関わる物語。

現在は人類防衛機構という防衛組織で少佐の地位にいる、若き日(現在も若いけど)の枚方京花少佐が、両親が学生時代に作った映画を見る事で、両親への理解を深めるお話ですが……おやおや、こ、この映画まさかおいおいおい(;゜Д゜)

いったい映画には何が映っていたのか。
その答えは実際に読んでからのお楽しみです。

物語とは何かについて、改めて考えさせられる一作です。

ぜひご高覧を。
子爵令嬢エステルは初恋相手の騎士アレクシスと結婚したが、アレクシスから「白い結婚」、「三年後に離婚」を告げられてしまう。ショックを受けるエステルだが三年は長いようで短い。エステルは今後の身の振り方を考えることにして……!?

この物語は言葉たらずによるすれ違いにニヤけてしまいます!
アレクシスが不器用で更に愛が重くいので溺愛好きにはたまらないでしょう!
是非読んでエステルとアレクシスの結婚の顛末を確かめてみてください!