魔女の城へ行ってみると、そこは地獄そのものであった。
生き物が焼かれ、その匂いも……

だけどここは普通の世界ではない。普通という言葉そのものが通じない世界。

ーー楽しんでいたのに、まさか実験台にされるなんて。体の隅々まであれされるなんて、想像しなかっただろう。
でもここは魔女の住む場所。だけどここは常識が通じない世界。

この場所に来てしまったが最後。元の姿のまま帰れると思うなかれ！


ホラーだけどちょっとだけ大人童話風味な物語なので、ほのぼのよりも怖さを求める方にはちょうどいいかもです。

主人公は自分の事を一般ピーポみたいに言ってますけど、話し方がまんまそっちな人なのにクスリ。

そしてメインヒロインである神奈さんの言葉遣いが素晴らしい、その一言一言に清らかさが滲み出てます！
ハーレム要因の方々が出てこられてますが、私は神奈さん一人とイチャイチャしてるところをもっと読みたくなりました。

かなりの技術を持ってらっしゃる作者さんが読みやすさにも力を入れてくれた、そんな作品でありますデス。

皆さんも冒頭の数話だけでも読まれる事をお勧めさせて頂きます。
必ずハマりますので♪♪

遠い未来。争いにより荒廃した世界の中で、人類は進化した。超能力を持ったのだ。

外の世界は汚染され、どんな人も暮らすことができない。それでもなお、まだ争いは止まらない。地下で生活するようになった人たち。その中でエリートと呼ばれる超能力集団精鋭部隊に重要戦力として置かれているのが主人公である子供、ユウである。

悪魔と恐れられる彼は、子供なのに人を殺す仕事をしている。とても冷たい目で。しかし彼にも心がある。そんな自分を⋯⋯。

残酷な世界、地下で生きる人々の世界。ただ殺伐としただけでなく物語もバランスのとれたものとなっている。ぜひ、このレビューを見た方も、彼らの行く末を共にのぞいて見てみようではないか。

初々しい高校生カップルと、ちょっとカッコいい系の大人の女性。それぞれのX'masのひとコマ…どちらかと言えば高校生カップルではなく女性目線の物語である。
これまで、幸せに包まれていたり、怒りに満ちていたり、ひとり哀しみの中にあったり、誰かと楽しい時間を共有していたりと、様々なX'masを過ごしてきたであろう女性の目には、全てが始まったばかりの高校生カップルの姿が、少し眩しく懐かしく映っているに違いない。
それも含めて、煌めくイルミネーションに舞い降りる雪。凍える寒ささえ、女性は受け容れ、ごく自然に呼吸する。
チキンを予約してあるという女性が、この後、X'masを誰と、どのように過ごすのか、想像を掻き立てられてやまない。

兄さんの言うことは正しいんだ。

　世界に突如出現した大きな穴。そこから人類の敵《屍人（ゾンビ）》が現れた。世界を救うには、神の子を穴に投じなければならない。
　
　尊敬する兄とともに旅をしていた青年アリス。しかし、兄が屍人に襲われ、逃げ込んだ街《南部特区》で、兄は殺されてしまった。
　兄を失ったアリスは、兄に言われた通り、正義に従って世界を救おうとする。
　兄のみが正しいと信じていたアリス。しかし、彼は南部特区で出会った少女、神の子を連れ帰るために共に旅をした者たちにより、「何が正義なのか」「何をすればいいのか」を自らで考えようとする。
　
　
　自分の考えた正しさ、他者に教えられた正しさの間で奮闘する青年を描いたダークファンタジー。
　人間の心情を繊細に表現し、情景描写も丁寧です。
　しっかりとした物語を読みたい方に、ぜひ読んでいただきたい作品です。

異世界で死線を潜った主人公が、異世界交流を始めた現代に帰ってきて無双する話です。

最初入学編から始まったと思いきや、急に現代に帰ってきたばかりの過去編を挟み、また入学編に戻ります。

自分はそのややこしさも含めて面白いと思いましたが、人によっては混乱してしまうかも。

１ページ１ページが長く、かつ文章も濃厚なのでサクサク読めないですが、作中の情景や回りの空気も感じれる内容です。

近年見る幼稚な内容の異世界ラノベとは一線覆す文章力と内容かと。

いつか書籍化してほしいです。

　所謂『普通の』本格ミステリとは一味違う。
　かといって『ライトな』ミステリにしてはあまりにも本格な、そんな作品。

　コメディ作品も投稿されている作者さんだけに、軽快なテンポの会話のやりとりでもって『引きこもりの民俗学者』という矛盾した存在を、こきつかわれる『助手』を、取り巻く環境や人々を描写し、作品世界に読み手を誘ってくれる。

　そうして起きる難事件。不可解な謎が次々とやってくる異常事態。
　引きこもりの民俗学者がとてつもなく重い腰を上げて……

　そこで気づく。偶然ではなく必然であった事に。
　辺鄙な漁村。閉鎖的な状況。目に見える事実が真実とは限らない。
　そんな複雑な謎を解くには、この探偵(役)でなければならない事に。

　謎解きは本格ならではのロジックで、現実味と説得力を帯びた動機は見事の一言。

　この事件の真相、またその後の結末を、是非読んで確認していただきたい。


　

　どうしようもない現実に心が打ちのめされて、どうにもならなくなった時。何も考えられなくなるほど、傷ついた時。
　いつも何かに追われている私達は、いつも「早く立ち直らねば」と急かされる。それがどれほど、自分たちを傷つけているのかも、知らないまま。
　立ち止まってもいい。目を瞑ってもいい。休んでもいい。たったそれだけのことで、どれほど救われるのだろう。
　いつか、歩き出して欲しい。それは実現するには難しく、厳しい。だが、そう願う声はとても優しく、穏やかで。

　何かにつまずき、どうにもならないことで苦しんで来た人にこそ、読んで欲しい詩です。ぜひ、どうぞ。

　皆さん、特に読み専の人に知ってほしい作品です。
　作家さんの人には参考にしてほしい作品です。

　転スラやらRe.ゼロなんかの作品はとても有名ですよね。ですが、知っているでしょうか、そのような華々しい活躍をされている作品は、何千、何万分の一なのだということを。小説検索で、条件指定を無しで、つまりサイトに投稿されている作品全てを検索してみてください。おそらく、何十万という作品が出てくる筈です。

　そして、その内の何万、何十万の作品がブックマークがゼロで、PVがゼロなのか、想像もつきませんが、ただ、とんでもない数の作品が全然日の光が当たっていないということはわかりますね。

　そういった底辺(底辺なんて言ったら失礼かな？
いや、タイトルにもあるからセーフか？)の作者さんの実際の体験談です。

　この作者さんが、知り合いの作者さんを弄ったり紹介したりもします。面白いですよ？

これは、少年と魔女と狼の温かな家族の記録である。


赤ん坊となって転生した主人公は『忌子』と呼ばれる存在で、実親に捨てられてしまう。そこで最強の師匠に拾われ、ただただ俺tueeeしていく……なんて話だったらレビューなんてしていない。

他の作品と一味違うところはこの作品の特徴である、『丁寧さ』と『温かさ』であろう。
まず、テンプレ設定が丁寧に物語に組み込まれていて読むのに抵抗感を与えない。
そして異世界での主人公の家族であり、師匠でもある魔女のメーテと狼のウルフ。主人公に対する二人の愛情は絵本風のイラストも相まって、きっと読者の心を掴み、ほっこりとした気持ちにさせてくれるに違いない。

主人公はそんな二人と一緒に旅をして、冒険して、様々な出来事を通じて『成長』していく。


心温まる、少年の成長日記。
吐いた息が白くなってきたこの時期に、まさしくピッタリな作品ではないだろうか。