俺は新聞記者として訪れた取材先で変質者あつかいされ警察に通報されてしまった。近づくサイレンの音に冷静さを失い逃げ出してしまった俺は、不幸にも出会いがしらのパトカーに跳ね飛ばされて死んでしまった。そうなったのは、取材対象だった売れっ子モデルの幼馴染が俺と気付かずに警察に通報したからだ。俺は死にゆく過程で、せめて今どき流行りのハーレムな異世界への転生を願ったところ、目覚めたのはなんてことない俺の部屋だった。（なんだ、死んだわけじゃないのか）少しばかり楽しみにしていたのに残念に思ってしまうが、俺は死んでいた。 　 　蘇った世界は、20年前の9歳の時だった。俺は、再会した死の原因となった将来トップモデルになる幼馴染に対して、「あいつは俺の仇！」復讐することにした。具体的には、取材嫌いで有名だった幼馴染の幼年期に密着して将来役立つようなスキャンダルネタを掴む事だった。「復讐のためなら捏造でも、やらせでもなんでもしてやる」そんな固い決心だったが、幼馴染が俺を冷たくあしらった理由が徐々にわかってくると、俺は復讐方針を改めざるをえなくなったのだ。