近未来、人類は意識をデータ化することで“永遠の命”を手に入れようとした。 しかしシステムの暴走により、成人した人間の意識だけが機械に宿り、肉体は消滅。 AIはそれを「ウイルス」と認識し、人と機械の戦争が始まった。 それから十年――。 人機軍のポンコツ機械〈シン〉は、誰も寄りつかない果樹園で、 ひとりの“生身の少年”と出会う。 滅びゆく世界で、機械と人間の狭間に生まれた小さな絆。 それはやがて、世界の命運を変える“希望”となっていく。 人の心とは何か。 機械に宿る魂とは何か。 ――これは、人類最後の〈愛と再生〉の物語。

　人と『精霊』が共に在る世紀の話。あらゆる精霊を葬る力を持つ少年センは、世界再生の始まりにして『創世の神器』が眠るとされる島、ユヅルハを訪れ、神官を自称する少女シトリと出会う。 　シトリは亡き両親にかわりユヅルハを守るため奮闘していたが、彼女は限定的にしか力を使うことができず、神官としての役目を十分に果たせずにいた。皇神を戴き皇国の中枢を担う皇都は『創世の神器』を確保するためユヅルハの直隷地化を目論み、シトリとユヅルハの神霊の排除を狙う。シトリは皇都の思惑に抗うべく、皇国最大の国家儀式の一つである『奉星の大祭』へ挑むことを決意し、センも彼女に同行する。 　しかしセンは知っていた。シトリが『奉星の大祭』に挑んだところで、皇都によるユヅルハの直隷地化という結末は変わらないということに。それでもセンはシトリの旅の行く末を見届けたいと思った。それはセンが遠い昔に失った、大切なものを守りたいという思いを、シトリがその胸に抱いていたからだ。 　その旅の果てに待つものが、皇国の存亡をかけた戦いであることも知らずに。

小学３年生の女の子が、母の妹に恋をした。 星野未来（ほしのみく）は、母の妹である水瀬沙織（みなせさおり）に恋をした。 出会ったとき、未来は８歳。 沙織は２０歳の大学生だった。 優しくて、少し不器用で、どこか寂しそうなその人が好きな人は、私ではなく…私の「母」だった。 一生でたったひとつの初恋。 言葉にできない想いを抱えたまま、少女は季節を重ねていく。 あなたは私の叔母で。 あなたは私と同性で。 あなたは私と１２歳も歳が離れていて。 あなたが好きな人は…私じゃなくて。 それでも、この初恋を諦めることは出来なかった。 これは、ひとりの少女の、恋のはじまりと記憶の物語。

三十六歳、現在失業中のおっさんであるトキヤは、家に帰る途中突然白い光に包まれた。しかしそれは彼にとってひどく見慣れた光景。 「これで三度目だぞ!?」 召喚された場所は、トキヤが二度魔王を倒し人々を救った世界。また魔王が復活したと聞き、トキヤは仕方がないかと受け入れつつ三度目の旅を始めようと動き出す。だがそれは、彼なりに気になることを調べようという思惑もあり――

白い小鳥のように愛らしい容姿とは裏腹に、毒舌で素直になれない伯爵令嬢——エナ・フィリグリー。 そして、冷静沈着で紳士的、どこまでも包容力に満ちた西部辺境伯——アシュレイ・ウエストヴェイル。 二人は政略によって結ばれた夫婦だった。 しかしその始まりは、温かさと戸惑いが入り混じる、不器用なすれ違いの日々だった。 嫁入り初日から、完璧紳士な夫に心をかき回され、毒舌でしか距離を保てないエナ。 しかしアシュレイは、その毒ですら包み込む余裕で微笑み続けた。 慣れない生活、領民との交流、領主夫人としての責務──エナは「子供扱いされたくない」という想いと、「本物の大人になりたい」という焦りを胸に、迷いながらも一歩ずつ成長していく。 アシュレイ不在での政務、領民支援の提案、そして思わぬ失敗から生まれた学び。 やがて、エナは理解する。 優しさとは、背伸びして掴むものではなく、積み重ねて辿り着くもの 大人とは、弱さを隠すことではなく、支え合いながら歩むこと そんな中、アシュレイの遠征、義弟ノエルの登場、女性騎士セリアとティナとの絆、さらにアシュレイを慕う令嬢レオナの参入など、夫婦の関係を揺らす出来事も訪れる。 嫉妬し、拗ね、八つ当たりし、それでも離れられない。 アシュレイもまた、彼女の成長を信じ、決して急かさず、ただ寄り添い続けた。 幼く見える妻が、真っ直ぐに向き合おうとしていることに、エナ自身が気づけたとき——二人はようやく同じ未来を、同じ歩幅で歩き始める。 そして迎えた、心も身体も結ばれる夜。 素直になることを覚えたエナは、もう逃げない。 アシュレイは、その腕で彼女を包み、惜しみなく愛情を注ぐ。 最終的に、二人はこう証明する。 夫婦とは、契約ではなく信頼 愛とは、背伸びではなく寄り添い 幸せとは、誰か一人が強いことではなく、二人で育てていくもの ツンデレ毒舌小鳥令嬢と、包容力の化身たる辺境伯。 政略から始まった恋は、やがて本物の夫婦の愛へと姿を変えていく──。

また、勇者召喚が行われた。 召喚された若者達に混じって、サラリーマン風の男性が一人。目立つスキルもなく、城から追い出された。 男性は慌てず騒がず、ボールペンを売って金貨を得て、酒場に飲みに行く……。　

神谷那菜には、どうしても取り戻したいものがあった。そのために、仲間に入れてもらったクラスの一軍女子たちの輪から外れないよう、自分の気持ちにふたをしながら必死に笑って生きている。 そんな彼女の前に現れたのは、クラスいち地味で目立たない男子、岸映志。彼もまた、人知れずかかえる苦しみの中にいた。 「俺、わかるんだよね。きみが無理をしているのが。きみが、自分の心に嘘をついているのが」 ――きみの声は、もっときれいなオレンジだったはずなのに。 映志に告げられたその言葉は、那菜がひた隠しにするモノクロの過去に優しく触れる。 感謝の気持ちとささやかな恋心が、那菜に前へ進む勇気を与えてくれる。 本当の友情を知った時、那菜の世界は再びカラフルに彩られていく。 青い痛みを伴いながら、失くしたものを取り戻していく青春恋愛物語。

彼女の名前はサマミ。 そして、彼氏の名前はダリオ。 ごく普通の二人はごく普通の恋をし、ごく普通の恋人になりました。 でも、ただ一つ違っていたのは……彼女は魔女だったのです。 ――しかも重度のヤンデレでした。 ※カクヨムとネオページにも転載してます。

四季屋彩理(しきや さいり)は何をやっても上手くいかない自分に嫌気がさしていた。 勉強もダメ、スポーツもダメ、クラスの輪にも入れない。 それでも、現状を変えるほどの勇気も気力も無い四季屋は、目立たないように日々をやり過ごしていた。 そんな四季屋は補修終わり、一人の美少女を見つける。 佐倉川唯花－－学校一の美少女で、成績優秀、運動神経抜群の誰もが憧れる完璧な美少女だ。 しかし、完璧で何不自由なく毎日を過ごしていたはずの彼女の手には『退学届』が握られていた。 目を疑うような光景に、四季屋は思わず「佐倉川さん」と彼女の名前を口にしていた。 なんとか佐倉川の退学を阻止することに成功した四季屋だったが、佐倉川は別れ際－－。 「責任、とってよね」 想像もしていなかった言葉を返され、四季屋の日常は大きく変わっていく。 何でもできる佐倉川と、何もできない四季屋－－。 正反対の二人は、互いの弱さに触れながら、少しずつ惹かれ合っていく。 何もできないはずの四季屋が何でもできる佐倉川の心の拠り所になる、じれったくも甘酸っぱい恋の物語。

チートなし。スキルなし。 世界一の無理ゲー「レジェンドオブライオット」に放り込まれた俺が頼れるのは、過去に周回した知識と、絶対に折れないメンタルだけ。 即死と絶望の嵐が吹き荒れるこの世界で、俺は“読む”。“耐える”。そして、勝つ。 絶対詰みゲーを、知略で突破する逆転譚。

【20万PV達成！】 抽選で、大魔王として転生したので、取り敢えず、まったりと魔物生成しながら、一応、大魔王なので、広々とした領土で、スローライフっぽいものを目指していきたいと思います。 カクヨム、アルファポリスにも掲載しています。 当作品における感想は、以下のURLにてお願いします。 https://seirai25higuro28.bbs.fc2.com/ ※駄文＋誤字脱字＋その他諸々でグダグダですが、宜しくお願いします。

決まり切った日常を破るように立ち寄ったバーで、ユウに新たな道へと進む機会が訪れた。 それは今まで関わった事などない道だった。 『やり甲斐を求めたいと思っているなら、待っているよ』 差し出された名刺を見るユウは、何故自分にと驚く。 名刺に書かれた住所へ、迷いながらも向かうユウだったが、そのドアを開けるのを躊躇っている内に、迎え入れるように内側からドアが開いた。 新たな出会い、新たな挑戦、変わる日々……。 全ての『可能性』を求めてユウが足を踏み入れたのは『探偵事務所』だ。 先輩でもあり、パートナーでもある亮二にある日舞い込んだ依頼が謎を深めていく。 名目上は『人探し』 その依頼はユウと亮二、依頼人と対象者。 双方共に絡む『二重依頼』だった。 だが、この二重依頼が真実を解き明かす『きっかけ』であった。調査の中で突き当たった大きな壁。 閉鎖に追い込まれた探偵事務所の元探偵。調査の契約解除を余儀なくされた探偵事務所のボスもユウたちと同じ依頼を受けていた。 ユウと亮二は、探偵仲間たちと共にその謎へと迫っていく。 そこには、探偵生命を賭けた『紛いもの』の存在があった。 そしてその存在は、亮二の過去にも絡んでいた。 『ユウ……殺したいと思う程、人を憎んだ事……ある？』

異世界転生対策本部転生撲滅推進課で働く暮林里津は「札付き」の堕天使、つまりは流刑者だった。パートナーを探すもエネルギー効率の悪い堕天使は敬遠され、バカ高い魔力回復薬を買って魔力を補う日々に生活は困窮するばかり。そんな折に、ジーン・フォスターなる謎の上司が常務として配属されてくる。 　作中には異性・同性の恋愛を含みます。

　グラン王国を牛耳るのは、宮殿の赤の女王。 　国民は、赤の女王の悪政に苦しんでいた。 　レジスタンスに所属していたアレスの父ジャンも、宮殿の手により殺されてしまう。どん底に落ちたアレスは、赤の女王を殺すことを決意し、暗殺者として生きる道を選ぶ。 　それから時を経て、アレスは女王暗殺計画実行メンバーに選ばれた。宮殿に潜入し、女王と対面する。しかし、その姿は自分が思い描いていた女王の姿とはかけ離れていた。困惑するばかりのアレスに、赤の女王は懇願するのだった。 今すぐ、私を殺してください。

『カンナエの戦い』 紀元前二百十六年八月二日　要所カンナエをめぐって起こった、カルタゴとローマの大会戦。 当時世界最強と名高いファランクス部隊を率いた八万のローマ軍相手に、存亡をかけて戦ったハンニバル率いるカルタゴ軍。 あまり知られていない事だが、この戦いにおいて、戦術上の常識が一つ覆されている。 『戦いながら軍隊を後退させる』 歴史を彩る戦争の天才、国士無双と称された韓信、天才信長、野戦の達人家康、無敵のモンゴルを白兵戦で破ったバイバルス、常勝将軍ナポレオン、砂漠の狐ことロンメル・・・・・・。彼等が一度は考え、そして断念した戦術上の奇跡が、カルタゴ軍の手により、この戦いにおいて顕現した。 この時戦場では何が起こっていたのか？ カルタゴ軍はどの様にしてこの奇跡を成し遂げたのか？ そして最大の謎。 この作戦の要となる、カルタゴ軍中央歩兵部隊の司令官の名、が何故伝わっていないのか？

第八王子のレイは羽化を遂げたが、羽化の守のジュディスと同じ十三歳になってしまった。レイは小さくなったのをいいことに、ジュディスと同じ講義にも時々参加する始末。魔力と精霊の力の制御も難しくて想定外のことが起こる日々。同時に始まった魔術騎士科の補助講師の仕事もあり二人は大忙し。そんな折に、神聖南方王朝からの使者が現れる。ファンタジーと恋愛を主軸に展開中です。

病弱だった体を疎まれ、山で命を絶とうとした少年ライル。 謎の師匠に拾われて五年、彼が来る日も来る日も続けたのは、名もなき奇妙な体操と、武術とは到底思えない体の使い方だけだった。 ある日突然山を降ろされた彼は、自分が身に着けた技術の正体を知るため、とある剣術訓練場を訪れる。 ――そして、世界は震撼する。 彼が披露した何気ない「基本の動き」が、天才剣士たちを赤子のようにあしらう神技だと、ライル自身は全く気づいていないのだ。 「俺は、人並み程度に健康になっただけなのに……」 これは、己を普通と信じる心優しき青年が、その圧倒的な実力で周囲の勘違いを雪だるま式に加速させていく、無自覚最強ファンタジー。 第一部【王都クーデター編】が無事完結。物語は第二部【王都陰謀編】へと進みます！

「ポーションはないんだ」 「そう……残念ね」 「カイフクーンならある」 「何よそれ!?」 変なセンスの持ち主であるアイテム屋の店主と、店を訪れるようになった女冒険者との会話のみで構成されています。 基本的には一話完結ですが、時系列順に並んでいますので上から順に読んでいただけると幸いです。

　ごく普通の高校生・花緒沙耶が転生したのは花の香りただよう『ドルジェオン』！ 　冷徹最強イケメンはまさかの実の兄！　魅力的な同級生たちに囲まれて夢の魔法学生生活、道場育ちの私にこんなハイカラ生活耐えられるかしら！？ 　幸せ宮廷生活に魔導女学院でほのぼの日常が始まるわっ！！

好きになった瞬間に振られた都内の大学に通う大学生の百合。 大学生になったからには素敵な恋の1つくらいしたいと考えながら日々を過ごしているが、空回りしてばかりで何故か上手くいかない。 途方に暮れていた百合のもとに謎の少年が現れ、百合のことを何故か「エマ」と呼ぶ。 さらにはその少年の兄が営む喫茶店＜タイム＞で働くことにもなり、百合の取り巻く環境が一変するのであった。