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作者:ロバート・ブローニング Robert Browning(翻訳:萩原 學)/作品情報/Nコード:N8104FX
完結済 (全14エピソード) |
レイモンド・チャンドラーの探偵小説に於て、主人公フィリップ・マーロウ曰く。
「詩人のブローニングだ、君は拳銃の方が好きそうだが」
銃器設計の天才 John Browning とビクトリア朝を代表する英国詩人 Robert Browning(1812-89)の何れも知られていない我が国では、残念ながらこのネタも顧みられることがない。そこで、この詩人が編んだ詩集を訳出する。
詩集 Dramatic Lyrics は1842年、「鈴と柘榴」Bells and Pomegranates 第3巻として発表された。同シリーズは詩人から出版者への手紙によると、前作より大衆向けに廉価で親しみ易い小冊子として企画された。Dramatic Romances and Lyrics(1845)に再録の際、若干の改変がある。翻訳には、この改訂版を用いた。
Lyrics は元来、リラに合わせて歌う曲であり、朗吟される Epics(叙事詩)に対比される。内容からして叙事詩な筈の作品を Lyrics に含むのは、物語詩であるバラッド ballads が吟遊詩人の歌う ものだったからで、実の所 Epics/Lyrics とは「謡曲/歌謡曲」「舞台/市井」といった括りに過ぎない。とはいえ「叙事詩/抒情詩」と訳され定着してしまった以上、これを用いざるを得ない。
「ドラマ的な叙事詩」についてはアリストテレースが言及しているので、その向こうを張った題名になる。
また詩人はイギリス人のくせにフランスやイタリアが大好きらしく、しげしげと旅に行った。イタリア・オペラを堪能し、フレスコ画を見て回ったのか、作品の至る所にそのネタが仕込んである。In a Gondola ではついていけず、Woolford と Karlin の注釈(LONGMAN 1991)に頼ったことをお断りしておく。
本書の原文は、作者の死後100年以上経過した public domain である。
Copyright(C)2020,Gaku Hagiwara. 本書の訳文は、GNU FDL に拠る Free Document とする。変更点の表示と原典への参照を忘れない限りに於て、引用・複写・配布・改変までもが自由である。積極的な活用を期待する。但し「自由」は必ずしも「無料」を意味しないので、営利目的の使用は法に触れる可能性がある。
ジャンル:詩〔その他〕キーワード: 悲恋 ヒストリカル 古典恋愛 史実 イギリス近代詩 詩の翻訳 「ブラウニング」とも ハーメルンの笛吹き 最終更新日:2020/06/19 22:56 読了時間:約146分(72,871文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 挿絵あり 総合ポイント: 16 pt ブックマーク: 7件 評価人数: 1 人 評価ポイント: 2 pt |
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