ほらー、あるでしょ？ あの有名なてんどんですよ。 エビの代わりに、伊勢エビ入れて、あと、カキフライ（なぜ、フライ？）とか、カニのハサミの天ぷらとか、マツタケの天ぷらとか、おまけでウニとか乗っけてるやつ。 そんな天丼、見たことないわ、ってくらい、珍しい高級食材詰め込んだ天丼、それがそう、あの、エヴァンゲリオンのタイトルで有名な『見知らぬ天丼』（ちと、違うけど）。 へへ、詩集のタイトル、ちょっと借用させていだきました。 って！ そら、天井【てんじょう】やんっ！ いや、詩集の中身は、けっこうあらすじのイメージと違って真面目なやつなんですよ。 一目でもお会いできれば、嬉しいです。 ばい、翼なき翼。

すみれ子さん、あなたという人はほんとに。

言いにくいことを、 言っちゃう女の子ふたりきり。 え？ 子じゃない？ あなた、わかって、言ってらっしゃる？ すみれ子、怒らすって どーいうことかって？

『けっきょく、この人は、 ほんとうに、すみれ子のことが、 好きなのだろうか？ すみれ子のなにをみているのだろうか？ 私とは、違う「好き」って、あるんだ？ ナニハトモアレ、すみれ子、罪すぎ。 ─────────────────ゆづき 翼ー

理由は馬鹿げている 夢を見たから、 逢えるはずもない人との 再会のために 7年ぶりに故郷へ足を運んだ。

え？え？ なんて言ったの ええ死んでるわよ 私が殺したのよ 愛しすぎて殺しちまった

神様がよって立ちたる人の胸 へべれけになり『好き……』はないでしょ！ この歌の説明を、していたの。 わかりづらいって、歌としてダメだけど。 それがいつか、いつのまにかに、 翼とすみれ子の、美しくも痛ましい 魂ににらまれた、蛇のからみあいへと。