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作者:魔弾の射手/作品情報/Nコード:N2234HA
短編 |
私は雨の日が好きだ。堪らなく雨の日が好きだった。
別にライトノベルの主人公みたいな、雨の日に生まれたとか雨の日にトイレの中で生まれたとか、そういった理由ではない。雨上がりの空が好きなのだ。
少し日が傾いてきた夕方と昼間の中間色の雨上がり、雨上がりのマジックアワーと彼女が呼ぶところに於けるその時間にそれは目撃できる。
雲の向こうが微かにオレンジがかっていて、そこから三原色とかを無視したような配置で色が連なっている。
橙色、薄橙色、肌色、桃色――日が少しずつ傾くたびにそれらの色合いは少しずつ変わっていく。青と紫と赤の交じり合う空の美しさを表現するにはこの世の中にある語彙はあまりにも貧弱だと常々思う。
そんな空が見られるから、彼女は堪らなく雨の日が好きだった。
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕キーワード: 残酷な描写あり ガールズラブ 日常 青春 女主人公 ちょっと遅い青春 あぶれ者+あぶれ者 ガールミーツガール 絵 ストリートアート 最終更新日:2021/06/08 08:16 読了時間:約55分(27,325文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 42 pt ブックマーク: 4件 評価人数: 5 人 評価ポイント: 34 pt |
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