10年前、この世界に何かが起こった。その"何か"は俺達の脳裏に鮮明に焼きついた＿＿＿ はずなのに、誰もそれを覚えていない。 誰も"何か"があったことすら忘れているのだ＿＿＿ シュメータ村という小さな村に住む、生まれつき"魂のフラディス"を宿す少年、アシメ。 いつからか同じ夢を何度も見るようになったアシメはともに住んでいる"じいちゃん"からその夢は何かしらのメッセージではないかと告げられる。繰り返し続く同じ夢に疑問を持ちながらも、アシメはそれ以前に何かもっと大きなことを忘れているような気がしてならなかった。 アシメの16歳の誕生日の明朝、今まで何度も繰り返してきた夢に"変化"が訪れる。夢の中でいつもアシメに何かを語りかけてくる男の言葉が初めて一部聞き取れるようになったのだ。断片的にしか聞き取れなかったが、その男はアシメに何かを伝えているようだった。 それを聞いたじいちゃんは"忘れられた過去"について語り始める。といっても、じいちゃんにもかろうじて記憶の断片があるだけで、何が原因でそもそも何が起こったのか目の前の出来事だけでは判断できなかったという。 なぜ人々からは”何か”の記憶が失われたのか。夢に出てくる男の正体は誰で、アシメに何を伝えようとしていたのか。そもそも”何か”とは何だったのか。数多くの疑問と未知の冒険への好奇心を胸に、アシメは世界を股にかけた大冒険への出立を決意する。