九十九（つくも）の最低最悪な人生が急上昇したのは泥棒がきっかけだった。札束を求めて室内を物色中に大きな桃尻が原因で大きなミスを犯し、九十九は組長の娘の小袖（こそで）と出会う。怒りの小袖がトカレフのトリガーを引いた瞬間、ふたりは亜空間へと強制的にワープさせられてしまう。暗闇で待っていたのは異世界案内人。行く行かないで揉めたり罵り合ったりしながらちょっとずつ仲良くなっていって、結局ふたりは異世界に旅立つことを決める。けれどそれぞれの理由から人間としてではなく九十九はオークとして、小袖はサキュバスとして異世界に出発することを選んだ。そんなふたりが異世界で遭遇したのは、人間が強力な武器を使って魔物をいたぶっている醜悪な光景。魔物だけど「人化」のスキルを使えば大丈夫、人間の街で無双でチートでお気楽なハッピーライフを手に入れよう。そう考えていたふたりは思いもよらない決断を迫られる。自分の感情に逆らって見て見ぬふりをするべきか、人間の敵となってでも目の前にいる「悪」と戦うべきか………。◆◆◆泥棒と桃尻の運命の出会い、オークとサキュバスによるチート異世界珍道中をお楽しみあれ。

目覚めると異世界の泥沼で死にかけるところだった私、佐伯理帆１７歳。 助けてくれたのは、愛犬のシベリアンハスキーそっくりの王子様、クラウス。 私たちが異世界に呼び出された理由は、王子様と子を生すこと？ 未だ愛犬の死から立ち直れない私。 親友や弟、先生まで共に召喚された世界で、どん底からの脱出は可能なのでしょうか…？