北端の大名、竹前家の姫君イコは前世、千年後に添い遂げることを約束し、そのお相手がどうも将軍らしいが、記憶にない。 正室候補として大奥にあがったものの、イコの頭を悩ますもの、それは毛皮についたノミだった。

緑豊かな大陸で平和に暮らしていたノチウの民は、ある時突然、他大陸から現れた『黒い民』エランクルに侵略され始めた。 一夜にして滅ぼされた村で唯一生き残った少女フウリは、《神謡姫(しんようき)》シャラの予知によって助け出され、すべてを失った辛い記憶を封じられて、センリュ村で新たな生活を送ることとなった。 時が経ち、村一番の刀の使い手として成長したフウリは、ある夏の日、傷だらけで倒れている青年を見つけ－－止まっていた運命の輪が、廻り始めるのだった。

地球とは異なる次元、異邦を観測してから数十年がたった世界。 主人公の学生である兵藤雪人は、長年の宿願がかなって異邦にホームステイすることになった。 けれども滞在先である花守の里を訪れたその日、彼は春花祭という祭のくじ引きで若枝ノ君という役職に選ばれる。 その役目は、花乙女と名づけられた相手と一年の間夫婦を演じるというもの。 彼の相方である花乙女は、イノリという名の十三歳の少女だった。 asaさんにイラストを描いていただきました。感謝です！ http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=46363191 http://okw.windvoice.jp/