※旧題：【外見派のシン】 汎用人工知能が開発され、利用されるようになった時代。 而立が見えてきた社会人の板山晋一は、学生時代からの友人である岡谷縁が彼女の所属する企業で開発したVRMMOを、まだ世間では悪影響が懸念されている長期間接続でプレイしていることを知り、彼女を連れ戻すためにゲームにログインする。 ところがゲーム内を探しても彼女が見つからない上に、自身はゲームからログアウト出来なくなってしまう。 取り残された晋一は初期設定で変更された能力値を武器に、帰る手段はあるのか、縁は何処にいるのか、そしてこの世界は一体どうなっているのかを知るために行動を始める。 これは転移した世界で、七人の神と呼ばれるプレイヤー、神話の怪物である八匹の竜、そして九人の特殊能力者達の思惑が絡み合う中、転移の根源となる謎を探りに行く物語。

　小説家になろうの姉妹サイトであるミッドナイトノベルズで連載をはじめた『五つの魔書の物語』の外典です。『五つの魔書の物語』は―― 　この物語は「有限の巨大な自然数を定義する関数」が記された魔書によって魔法が齎された異世界が舞台です。しかし“私たちの世界の言語”によって魔法は記されているため、まだ誰も、その真実には辿り着いていません。この物語は、名門家の若き娘であるテト＝マ＝リッサーが、この世界の数学でいうところの「ペアノ算術の限界」をこえる巨大関数を発明し、世界で最初の魔法使いと称えられるようになるまでの物語です。 　――というものですが、この外典では、そこで扱う巨大関数を解説したいと思います。