現在と言えるほど近く、未来と言えるほど遠くないどこかの島国。そんな近未来世界での娯楽と言えば、アナログの現実空間とデジタルの仮想空間を融合させたMR（Mixed Reality）ゲームだった。中でもMRアクションゲーム「PAO（Predator Animatronics Online）」が学生や社会人の間で大流行していた。 そのセールスポイントは二つ。一つは「獣人型ロボット＝ケモロボ」であること。二つは「三対三の対称型」であることだった。 そんなMRゲーム流行のさなかに、ゲーム世界へと足を踏み入れようとする三人の姿があった。その中の一人が中学一年生の少年、兎山昂輝の姿があった。 入学後に意気投合した猿田悠人と熊谷陽太と共に、e-sports部に所属することとなる。あれよあれよという間に公式予選大会に出ることになるのだが……はたして彼らは公式戦で勝てるのか。 ＊この作品は「カクヨム」にも掲載しています。

オオカミ型ロボットになった少年は、自分を改造した王子と初めて一緒に仕事をする。 仕事の内容は少年の想像と大きく違った。王子の体は分解され、頭を残して全てガラスの水槽に入れられてしまった。 施術を担当する快楽士のモモに聞くと、王子は自身のエナジーを国民に分け与えるため、自分の体を「簡単に分解し、組み立ても出来る」ように改造したという。 ※重複投稿