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作者:恭/作品情報/Nコード:N0290CK
完結済 (全1エピソード) |
俺はしえると共に南下ルートの探索に出発した。
その夜、遠くの砂漠から垂直に立ち上がる光の筋を見る。それは人工衛星を破壊するレーザー砲だった。発射場所には遊園地が建っていた。忍び込んだ俺たちは異様な老人に捕らえられる。老人が破壊しようとしているのはサーバ衛星で、滅亡を悟った人間達が数百万人の記憶を保存している。脱出した俺たちは最後の人間である幼女から『撃って』という言葉を引き出し遊園地を破壊する。人工知能は人間の命令がなければ攻撃できなかった。
母艦に戻る途中、人工知能同士が戦っていることを無線通信で告げる。
人工知能が破壊しか生まないことに絶望したしえるは『人間からの攻撃命令』として幼女の声を再生し、無線で送る。俺の制止を振り切り、艦長はあえてそれを受け入れ、二隻の戦艦は互いに撃った核の炎に包まれる。
猛烈な爆風を受け装甲車は押し潰される。かろうじて這い出した俺は全てを失い、深い絶望と孤独の中で俺は放浪の旅に出る。
俺は墜落したサーバ衛星の残骸から百万人の記憶を読み取る。俺は初めて人間の人生に触れ、人の持つ『愛』というものの暖かさに感動する。
数百年の放浪を経て、俺は記憶した人間の人生の物語を地表に刻み込もうと思いつく。すべての物語を刻み終えたのは数千年後だった。地球は文字で埋め尽くされた。それはこの星に生きた生命の物語、惑星の物語だった。
全ての記録を出し尽くした俺は、心の中に残されたしえると共に深い眠りについた。
ジャンル:空想科学〔SF〕キーワード: 近未来 人工知能 サーバ衛星 らぶらぶ 感動 戦艦 シンギュラリティ 涙 ロマンス シリアス アンドロイド 未来 少女 戦争 最終更新日:2014/11/25 00:02 読了時間:約70分(34,569文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 4 pt ブックマーク: 1件 評価人数: 1 人 評価ポイント: 2 pt |
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