アニメ会社のスタッフから言い寄られ、応じなかった私は、事もあろうに事実無根の卑猥な動画をネットに流され、『声優』と『漫画家のアシスタント』という二つの仕事を失った。 このままでは故郷に呼び戻されスケベオヤジと政略結婚させられる！！ 絶対絶命な私が出会った不思議な“ご縁”とは……

貧乏男爵家の末っ子である私の人生には、どこぞのスケベオヤジの後妻になるか、自立するかの二択しかなかった。 何としても前者は回避したかった私は、子どもの頃から趣味だった小説の執筆を職にすることに決め、出版社に何度も何度も、雨の日も風の日も原稿を持ち込んだ。 その甲斐もあり、エリート編集者であるアロイスさんが担当編集者になってくれたのが今から一年ほど前。 そして今日、遂に私は『悪役令嬢が婚約破棄される』という斬新な小説で、アロイスさんから太鼓判を押してもらえたのだった。 これで念願のプロデビューが果たせるかもしれないと舞い上がったのも束の間。 出版社からの帰り道、親友であり由緒正しい伯爵家の令嬢であるカサンドラ様が、号泣しながら私に抱きついてきた。 カサンドラ様を宥めながら話を聞くと、何でもカサンドラ様は私の小説と同じく、婚約破棄されてしまったそうで……！？

バブル期は遙か昔，不況の平成も終わり，時は令和。某大手企業の総務課長「賀茂」（55歳）は，取引先の社長「根木」（60歳）から接待を受けることになり，根木行きつけのフィリピンパブに招待された。その店の名は「「モンテン・ルパ」。ピン中のスケベオヤジたちがこのピンパブを交差する。妻に先立たれた老人，中年の貸金業者，倒産間近の土建業者などなど，奇妙なオヤジたちが繰り広げる涙と笑いの物語。

あることをキッカケに湧いた魔物、その戦いによって男女比が狂った世界にある冒険者ギルド。 そこは若者ばかりが集まる場所ですが、中年と呼ばれる年齢にも関わらず、冒険者の生活を続けるベルガスという少し珍しい男がいます。 これからここで語るのは、そんな彼が送る日常を描く物語。 チートや英雄などでは決してない、ただの現地に住む冒険者の視点、特に大きな事を望むでもなく、ただ自身と周りの幸せを願い、毎日を生きようとする一人の冒険者の生活をお届けしたいと思います。 こちらは『異世界はチートで大変なことになりました。』の主人公『シュウゴ』以外の視線で世界を書いたスピンオフになります。 現地の冒険者ベルガスの日常を通して世界を書いた物語ですが、本編をしらない方でも分かるお話になっています。