『ユグドラシル』と呼ばれる五大陸に別けられる版図がある。 水のない砂漠地帯。灯がない氷雪地帯。 未開拓の森林地帯。痩せてる荒野地帯。 そしてこの世界には様々な種族が犇めき合う。 そんな彼等を狩るのが『ギルド』なる国家機関…… もとい冒険者『発掘家』だが、 荒事を離れ探求する探求者なる職業も存在する。 それは『考古学』を生業とする者達だ。 日夜研究を重ね還らぬ者も珍しくない職種だが、 ロマンが夢見る命知らずな者を引き寄せる。 「その太もも、私に対するご褒美ですか？」 「……おいで、毛がボーボーになるまでは面倒みてあげますよ」 「太ももに毛なんて、生えるの？」 「そうなんですよ、大人になったら、」 「おじさんみたく、ホラ」 これはそんな幸運を謳歌する使い魔と主人が旅をする物語だ。