――その緑翼は死を告げるように光り輝く。 高名な冒険者を両親に持つアキは、冒険者ギルドに登録して、その第一歩を踏み出す。 チート的な能力に位置する『体魔術』の使い手である彼は、それを活かして両親と同じく高名になることを夢見る。 その後をついてくる気弱な妹、ユキ。 反目するライバル、リュウキ。 額に傷のある男を探して旅する魔術師、ユウリ。 ちょっと変わったパーティーは、そのうちラの国の宗教二大派閥であるナユタ派とカナリ派の争いに巻き込まれることになる。 目指すは伝説の五剣聖越え。 戦火に巻き込まれる国の中で、緑翼の死神の名が響き渡る？ アキはまだ実感していない。高みを目指すには犠牲が必要だということを。

祖父に投げ飛ばされると、そこは異世界で、しかも体が少女のものになっていた。 現世で意識を失う直前、「私を見つけ出して、必ず殺して」そう語った少女の姿もどこにもない。 家もない金もない取り柄もない沖田青の縋れるものは、生活費が支給されるというアカデミーの舞姫科しかなかった。 助けてくれたミチルという少女と共に、青はアカデミー入学を目指すことにする。 そこでは〝五剣聖〝を擁する講師も生徒も曲者ぞろいで？ そして、青の体内に秘められた莫大な魔力の秘密とは？