虚構都市・東京出身である凛紗の研究により、並行世界を訪れられるようになった地球外生命体のイユ。二人がやってきたのは、雪深い東京の街。その外れで、二人の少女が生を終えようとしていた。そしてそれは、その世界最後の人類だった。そのどうすることもできない光景を前にして、二人が思うこと。そして、気づいたこととは。 『仮想都市の警察官～実像のない東京と、感情のない少女～』 『ぼくらの文明が終わるまで』 『缶詰の中で生まれ育った僕たちは、およそ愛というものを知らない』 長編三作品合同の外伝です。

イユが別の世界に漂着し、凛紗と名乗る少女に引き取られてから五年経った、クリスマスの日。イユはこの五年にあったことを、ぼんやりと思い出していた。自分と凛紗の立ち位置、考え方は、まるで違う。五年間を後ろ向きに振り返るイユに、凛紗がかけた言葉とは。

「仮想都市の警察官～実像のない東京と、感情のない少女～」本編終了から、数年後。普通の高校生として毎日を送る凛紗には、ある悩み事があるらしい。そのことに気づいた淀川は、それとなくその悩みを聞こうとするが……？ ※本編のネタバレが多数ありますので、本編をご覧になった後の閲覧を推奨します。

困っている人をいつでも助ける優しい人を夢見て上京した新米警察官、淀川。ある日突然彼のもとに、アンゴウ・リサと名乗る少女が現れ、半ば脅されるようにして一緒に暮らすことになる。そして知ることになる、東京の現状。 東京には実像がない。少女には身寄りがない。およそ人らしい感情がない――。 そんな彼らを、普通の武器では倒せない怪物が襲う。しかしふとしたきっかけで二人の力が合わさった時、どんな敵にも負けない強さが生まれる。そして一つ一つ、少女と世界の謎が明らかになっていく。 これは”実像を失った”仮想都市・東京で未知の敵と戦うバディが織り成す、超未来SF。 ※第二回書き出し祭り・第四会場参加作品です。 @2018-2019 Hisagi Nara

第二回書き出し祭り・第四会場に参戦させていただいた、「仮想都市の警察官～実像のない東京と、感情のない少女～」。いよいよその書き溜めを始めるにあたって、作者がそれなりに苦手とする『一話』を事前に公開して、いろいろ意見を言っていただこう、という企画です。 感想欄で書き込んでいただいても構いませんし、ツイッターで感想を述べて下さる場合は、作者のアカウント(@Hisagi_Nara)までご連絡下さいませ。 ※1話目「初稿」は、書き出し祭り参加当時の文章をそのまま載せています。比較にご活用いただければ幸いです。