幼い頃から美しい王太子に恋をしていた公爵令嬢リリアナは、ある日頭を打ち「未来の記憶」を見て、自分が悪役令嬢だと知った。 記憶の通りに、男爵令嬢をいじめて追放されるわけにはいかない。けれど、王太子への恋心も捨てきれない。 そんなとき、地味で目立たない男子生徒ダリオが、リリアナに話しかけてくる。 「あきらめた方がいいんじゃないかな」 「な、なんですの、いきなり？」 不器用な彼の物言いに腹を立てるリリアナだが、ダリオはめげず、それからもリリアナに構ってくる。 ダリオの誠実さと優しさを少しずつ知っていくリリアナ。 そして運命の婚約破棄が近づいてきて……。 美形な婚約者への恋心を忘れられない悪役令嬢と、気がつけばいつも悪役令嬢の側にいる優しい令息のお話です。 ※カクヨム様にも掲載してます。 ※『悪役令嬢からの華麗なる転身！？　愛されヒロインアンソロジーコミック』にてコミカライズされました。漫画はましろ先生です。ありがとうございます！

子爵令嬢シェリル・パーマーはその顔貌や体形から『まんまる令嬢』と呼ばれていた。とはいえ婚約者エイベルはシェリルの気立てを愛していたので幸せだった。そんな時、シェリルのまんまるは呪いであることが発覚し、解呪されたことによって超美人に変身してしまった。それがため却ってエイベルは、身を引いた方がシェリルのためと考えてしまう。二人の行く末はいかに。