人類宇宙軍のＯＶＩＳ《単座人型機動戦闘機》のパイロットであったヒロト・ハザマ准尉は、人類の存亡をかけたガス惑星軌道上での『敵《エヌミーズ》』との戦いに生き残った。 しかし戦闘中に起きたワープゲート崩壊による強力な時空震によって、はるか遠方の惑星に飛ばされてしまった。 そこは竜が空を飛び、獣の顔をした人間が、低い文明程度ながら平和な生活を送る世界であった。 友軍との連絡を絶たれたヒロは原住民である兎耳族の娘と結婚し、竜の息子のコタロウと友人になる。 やがて飛来した翼竜により、その世界の外側にも別の世界が有る事に気が付く。 コタロウとヒロは冥界と呼ばれる外の世界に存在する新世界の探検の旅に出る事にした。 その世界では巨大な翼竜が空を飛び、巨人族が築く独自の文化を持つ世界であった。 学者であるコタロウと自立型ＯＶＩＳにそのパイロットであるヒロ。 ３体の凸凹コンビは、やがてこの世界に存在する巨大な危機に巻き込まれることになる。

2099年12月31日　年明け直前に全世界のあらゆる放送を乗っ取りとある放送が行われた。その放送で現れた七人の人物。彼らは自分たちを超能力者だと名乗り、世界各地に炎の竜を「転移」させた。除夜の鐘が鳴った後、2100年の始まりは未曽有の大災害から始まる。 それから9年後、国立ESP学園に一人の男が入学する。名は淡田　結瑠（あわだ　かたる）。 後に「泡沫の魔術師」と呼ばれることになる、泡を出す超能力に目覚めた男だった。