結婚の約束を交わした王子は…変わってしまっていた。 　戦場の天女と呼ばれる少女×思惑を秘めた美しき王子。 　将軍であった母の後を継ぎ、幼い頃に戦場へ送られた樂は五年ぶりに都へ帰還する。樂は王の養子となり、初恋相手であった第三王子・玲俊と姉弟の関係になっていた。 　病弱で可愛らしかった玲俊は、国一の君子と言われるほど完璧な王子へと成長しており、冷たくなったと思えば愛をささやき迫ってきたりと樂を翻弄していく。 　樂は秘めてきた想いを隠しきれなくなるが、彼が近づいてきた真の目的を知ってしまう…。そんな中、また戦場へ向かうことになり…。樂はある選択を迫られる…。

　千年前、ある偉大な皇帝が廃されたあと、大秦国の皇宮から五つの神器が盗まれた。 　神器はすべて穢され、怨念渦巻く呪物と成った。 　数百年の間隔をあけて呪物を受け取った人々は、己の内に抱く憎悪をはらすべく、凶行に出る。 　しかし、それらの行動は全て一人の人物によって仕組まれた陰謀の始まりに過ぎなかった。 　現代に再び穢れた神器が現れれば、また惨劇が起こる。 　それを阻止すべく、海を渡った先にある国、蓬莱国からやってきた一人の少女が立ち上がった。 　特殊な力を持った長命種の人間が住まう領域に足を踏み入れ、協力を仰ぐために。 　果たして悲劇は止められるのだろうか。 　「守りたい人を守れるように強くあれ」 　この誓いを胸に、若者たちが強大な悪意に立ち向かう。

　大きな秘密を抱えた少女と、復讐を誓う冷酷なエリート武官の政略結婚から始まる「すれ違い×溺愛恋物語」。 　名家に生まれながら叔父家族に虐げられてきた星華は、都中に悪女の噂まで流されていた。唯一の味方は第二王子・翔貴だったが、ある日…冷酷な死神と悪名高い武官・陵燈惺の元へ嫁ぐことになる。 　 　悪女と死神は結婚するが、ある事を理由に…燈惺は星華を間者として疑い冷たく接する。 　燈惺は次第に、酷い扱いを受けても明るく真っ直ぐな星華に惹かれていくが、燈惺が追っている事件と、星華の秘密と過去が、関係していることが分かり…二人はすれ違っていく。王子翔貴も加わり、それぞれの恋が大きな陰謀に巻き込まれていくことになる…。