ヴィーズ王国第二王女ニノアはその日、婚約者レオンティーズと第一王女にして「病弱な姉」セレシアから衝撃的な報告を受けた。 二人は恋人関係にあるばかりか、既に肉体関係も結んだというのだ。 「……お姉様。あなたは我が国の守護神ヴォダ様の巫女となる身として、純潔を守るべきお立場でしたよね？それなのに男性と一線を越えてしまっては、巫女たる資格そのものを喪失してしまったということで……」 頭痛をこらえるニノアに、セレシアは気に障るほど朗らかにこう言った。 「ええ、その通りよ。だからニノア、あなたがわたしの代わりに巫女になってくれない？それで全てが丸く収まるわ」 そんなわけがないと内心全力で突っ込みを入れながらも、ニノアは渋々頷かざるを得なかった。さっさとこの実りのない会話を切り上げて、家族と緊急の話し合いをするために。 ※全七話、一日一話投稿になります。 ※他シリーズとは違い、婚約破棄後の諸々がメインです。

　神と呼ばれる存在と人間が争いを繰り広げる――昔より力を持つ人間は、数々の神と戦いを繰り広げてきた。 　ある日、高校生の主人公は強大な力を持つ怪異に巻き込まれ、 　同じ高校に通う「空色」という女の子と共に立ち向かう。 　 　特色として、戦闘描写ありのファンタジーのような小説です。どのジャンルに入れるべきか悩みました。和風な神様あたりの名前が出ますが、あんまり関係ないです。