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夫が、年下の公爵夫人とイチャつくのをやめない。注意しても、「嫉妬するなよ」と嘲笑い〈モテ男〉を気取る始末。もう許せない。「遊びだった。ほんとうに愛してるのはおまえだけ」と泣きながら言っても、もう遅い!
作者:大濠泉/作品情報/Nコード:N4423KP
短編 |
私、サフラン・チズム子爵夫人は、イライラしていた。
夫コルマ子爵が、七歳も年下で、しかも既婚女性であるリンデ・ポート公爵夫人の色香に惑わされ、仕事と称しては街ブラなどの外出を繰り返し、彼女とのイチャイチャぶりを私に見せつけてくるからだ。
他所の女とこれ見よがしにイチャつくのはやめてくれ、と言っても、夫は無視する。
「公爵夫人がサロンを開く手伝いをしているだけだから、嫉妬するなよ」と笑う。
学園時代、他にも言い寄る男性がいた中、コルマを夫に選んだのは、自分の領地の特産品がワインだったので、利き酒ができるコルマを婿として迎え入れれば、我が家のさらなる発展が見込めると思ったからだ。
ところが、結婚した途端、「釣った魚に餌はやらない」とばかりに、夫は私に思いやりも愛情も示さなくなった。
さらに夫はますます若い公爵夫人にのめり込み、馬車に同乗して遠出したり、パーティーでは妻である私を無視して、公爵夫人と踊ったりする。
ついに開かれたサロンでは、私ではなく、リンデ公爵夫人と手を繋ぎあって壇上に昇る始末だ。
きっと夫は、私、サフランが嫌がるのを見てみたい、嫉妬して擦り寄って来てもらいたい、と思っているのだろう。
ひょっとしたらリンデ公爵夫人相手にも「妻を愛していますから」などと言って、私たち女性二人が自分を取り合うーーそういう〈モテ男ムーヴ〉を夢見て、悦に入っているのかも。
でもね、それだけ他の女とイチャつくのを見せつけられたら、愛情も枯れ果てるに決まってるでしょ。そんなことも、わかんないの?
見ていなさい。
泣いて後悔して、
「遊びだった、ほんとうに愛してるのはおまえだけ」
って言っても、もう遅い!
※ざまぁ系のストーリーです。
ジャンル:異世界〔恋愛〕キーワード: R15 残酷な描写あり 女主人公 小娘のような公爵夫人 サロン カクテル バーテンダー 祈願祭 国交のない異国 不義密通 最終更新日:2025/06/12 12:10 読了時間:約36分(17,670文字) 週別ユニークユーザ: 7,448人 レビュー数: 0件 総合ポイント: 1,968 pt ブックマーク: 71件 評価人数: 227 人 評価ポイント: 1,826 pt |
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