夏の窓辺は入道雲の見えるあの部屋で 夢ばかり見ていました 沢山のお墓の真ん中で 赤い糸を小指に結ぶおまじない お地蔵様が雨に打たれて泣いている その涙が赤い血のように見えたのは 十四の夏の頃 あの神社に行って狐の尾が隠れている 境内裏の小屋には 夕方になるとおかめのお面を被って舞う人々

夏休み、幼馴染みの水瀬花梨に連れられて近所の心霊スポットへ行くことになった宮原敦。ふたりの夏はどこか情熱的に、そして刹那的に過ぎていき、そして。 「まさか、あそこに行ったんか！！？」

夏の想い出は夢を見てる 昭和のあの道 年輪のような年寄の皺 入道雲の堕とす黒い影 凌霄花を浮かべたバケツの中 オルゴールの中のゼンマイには 幽かな幽霊が取り憑いていて 電柱は警官になっては 夏の扉を警備している 熱風が麦藁帽子を飛ばして 無垢な子供達が駆けだすと 夏の歯車は廻りだす

夢の中で会うことのない人間と会うある夏の陽炎。 愚者は後悔し苦しみ、その果てに何を見るのか。

陽炎の向こうに見えた彼女。年老いた男は伝えられなかった言葉を胸に歩き出す。

中学最後の夏休みも中盤に差しかかった頃――。 補習のため学校に向かっていた少年は、セミの音だけが鳴り響く駅のホームで、ひとりの不思議な女性と出会う。

平凡な生活を送っていた高校生の坂本洋孝は二千四十九年の大晦日の夜、家族全員で新年を迎えようとしていた。そして、新年を迎えた瞬間家族の前に突然1つの扉が現れた！！ 扉にはなにやら文字が書かれてあり洋孝はその文字を読み自分が選ばれたと自覚する。 だが洋孝は扉には入ろうとしない、するとどこからか声が聞こえ自分の体が光り何も見えなくなる。 目を開けたらそこはどこかの森の中。そこで金髪の男の子と出会い小屋へと連れて行かる。 この世界は増えすぎた平行世界の数を減らす為に作られたゲームの世界と言う。 世界を救うには、このゲームに勝たなければならない。 洋孝は自分の世界を救うためゲームに挑む！！