清朝の流れを汲む立憲君主制国家の中華王朝には、「復刻八珍」と呼ばれる歴代王朝の歴史を継いだ珍味が存在する。 この「復刻八珍」には、元朝の八珍として珍重されていた葡萄酒の「玄玉漿」も選出されていた。 だが、この玄玉漿の復活に一人の大使館職員の女性が携わっている事を知る者は、あまり多くはないだろう… (※　本作品は、コロン様御主催の「酒祭り」の参加作品です。)

本国より表敬訪問に訪れた愛新覚羅翠蘭第一王女殿下にビアホールで休憩して頂こうとしたが、老舗の人気店であるビアホールは貸し切りや予約を一切受け付けていなかった。 しかしチェコのピルスナービールは秋の旬シーズンを迎えており、在チェコ中華王朝大使館の職員達としては王女殿下には歴史あるビアホールで最良のシーズンを迎えたピルスナービールを召し上がって頂きたかった。 そこで大使館は一計を案じるのだが、件の策には大使館一の酒豪を誇る女性職員の存在が必要不可欠だった。 （※本作品は武　頼庵様御主催の「２４秋特別企画　秋の収穫祭！！　味覚祭り！！」企画の参加作品で御座います。）

にゃん国は猫の猫による猫のための国。人間はいない。存在も広く知られていない。猫だけの楽園だ。にゃん国大使館職員の寛人は、猫が自由に、のびのびと、楽しく暮らせる環境を整えるために働いている。ここで働くことは、寛人の長年の夢だった。海外で短期の仕事をしながら、どうしてもにゃん国で働くことを諦められなかった寛人の元に、一匹の猫がやってきた。それが、すべての始まりだった。 遊んでー！と寄ってくる猫、ガン無視の猫、寛人の書類をおもちゃがわりにする猫。何事にも縛られない自由な猫たちに囲まれて、寛人は毎日充実した職員生活を送っていた。そんなある日、寛人の元に魔女がやってきた。魔女は寛人を「下僕」にしたいと言う。「お気持ちは嬉しいのですが、今僕は猫の下僕でして…」魔女の誘いをやんわりと断りつつも、寛人は美しく、ツンデレで、心優しい魔女に徐々に惹かれていく。 「恋が叶うチョコレート」の瑞樹の姉の魔女の真里と、猫の下僕であることに誇りを持つほんわか系男子の寛人のお話。単独でお読みいただけます。

とある国が、存亡の危機に瀕していた。 そして、そんな祖国を救うべく、一人の男が決意を胸に異国の地へと向かうのだった。