大公国最強の戦士にして圧倒的な美男子ながら、性格に難がありスキャンダルも起きて、すっかり民衆の支持を失ったマルカントニオ王子。危機感を強めた大公家から、怪しげだが腕は確かな『前世持ち』の広告代理店業者、モニカ・カッシーニにイメージアップの依頼がくる。 ―――　 「お前も俺に真人間になれと言いに来たのか？」「いいえ、私が改善するのは殿下のイメージであって、殿下自身ではありません！」・・・ 浪費、浮気性、偏見と弱冠１８歳にして最低っぷりを披露している王子と、彼のイメージ戦略に苦労するモニカ。思わず活を入れたら王子が何かに目覚めてしまい、さらにややこしいことに。王子に振り回されるうちに、ただの馬鹿ではない側面がちらつくようになってきた頃、大公国にも革命の足音が聞こえはじめて・・・ ーーー 到来しつつある民衆の時代に、必死で王子を売り込む羽目になったモニカの武勇伝と、単純そうで意外と謎の多いイケメン王子の冒険。ーーー（視点人物は章題の人物です）