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作者:いみてさん偽/作品情報/Nコード:N9706GU
完結済 (全17エピソード) |
「笑って死ぬなんて、馬鹿なのかな──?」
生に意味などなく、死に価値などなく、生者は無慈悲に切り捨てられ、死者は無残に打ち捨てられる。当然彼らに墓など存在せず、ただ転がるだけの骸に、墓を造る『墓守』がいた。とある大穴の底の、死体が無残に打ち捨てられる『ゴミ捨て場』で墓を造り、それを守る墓守は、満足げに笑って『死ぬ』死者に遭遇し、ひどく困惑する。
無念ではないのか。悔しくはないのか。
多くが生に縋りついて死ぬことを拒むのに、どうして笑って『死ねた』のか――?
幸せな少女がいた。誰よりも幸福を享受していた。
この『ゴミ捨て場』には、様々な者が落ちてくる。既に虫の息の生者、怪我の少ない無事な死体、ひどく損壊した死体、そして、死んでるはずなのに『生きている』死者。そんな彼らを屠り、看取り、埋めてやるのが墓守の役目だ。無人の『ゴミ捨て場』で、誰もそこに棄てられる死体の存在など知らず、ましてや、墓があることや墓守がいることを知っている者は誰一人いない。そんな中で、墓守は誰に課せられるでもなく、墓を造り続けていた。
少女は何を奪われても幸せを想い続けた。
「わたしの名前は、サクラっていうの!よろしくねっ!」
そんなある日、死体の代わりにサクラという一人の少女が落ちてきた。弱っていた彼女を介抱し、ともに暮らす中で墓守の中の何かが変わっていく。
生活を共にし、時に彼女の睡眠を見守り、時に大人げなく一緒に遊び、そして時に──。
だから少女は、笑っていられた。
彼女たちの出会いは偶然だったのか、必然だったのか。腐敗に塗れたその場所で至る結末は、果たして無念で終わるのか、それとも満たされて終わるのか。
答えなんて最初から決まっている。最後がどうなろうと、笑って終わりを迎えるのだ。
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕キーワード: R15 残酷な描写あり ガールズラブ 日常 若干SF 墓守 GLは念のため 死体 ほんのりゾンビ要素 僅かに魔法 たぶん刺さる人少なめ でもそういうの、 嫌いじゃないから! ネット小説大賞九感想 最終更新日:2021/03/31 18:00 読了時間:約233分(116,405文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 12 pt ブックマーク: 1件 評価人数: 1 人 評価ポイント: 10 pt |
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