二年前、剣が天より堕ちてきた。 夜の帷を引き裂いて現れたそれにより、その学園は一変した。 ある者たちはその超常の力を逆用したシステムを構築し、 ある者たちは棟もろともに雪原の牢獄に閉じ込められ、 ある者たちはそこに商機を見出し搾取し、 ある者たちは享楽の地下都市を形成し ある者たちは中立不可侵を貫き、 ある者は、絶対的な武威でもってそれら一切をまとめ上げ、制圧する。 その名は、剣ノ杜学園。 この新世界で無愛想で割と図々しい少女と、秘密の十字架を背負ったカラスが出会い、彼らの運命は終極へ向けて時を刻み始める。 趣味と経験を混ぜ合わせてぶち込んだ、闇鍋学園ジュブナイルです。 ハーメルンでも掲載中です。

「ライラ＝コンスティ。貴様は許されざる大罪を犯した。聖女候補及び私の婚約者候補から除名され、重刑が下されるだろう」 ……カッコイイ。 画面の中で冷ややかに断罪している第一王子、ルーク＝ヴァレンタインに見惚れる石上佳奈。 彼女は乙女ゲーム『ガイディングガーディアン』のメインヒーローにリア恋している、ちょっと残念なアラサー会社員だ。 仕事の帰りに不慮の事故に巻き込まれ、気付けば乙女ゲームの悪役令嬢、ライラとして生きていた。 十二歳のある朝、佳奈の記憶が蘇ったライラは自分の運命を思い出す。ヒロインが迎える全てのルートで、ライラは必ず悲惨な末路を辿るということを。 当然、破滅の道の回避をしたい。しかし、それにはルークの抱える秘密も絡んでおり、ライラは頭を悩ませる。 十五歳を迎え、ゲームの舞台である王立ミリシア学園に通うことになったライラは、運命を乗り越える策を探し始める。 そして、二年目に転入してくるであろうヒロインの登場に不安を抱きつつも、やがて起きる問題を解決するために、大きな決断を下すことになる。 ※他小説サイト様でも投稿しております。

　普通の男子高校生だった俺は、通学途中に奇妙な世界に迷い込んでしまう。しかも何故か女の子になっているというおまけ付き。困惑する"私"の前に一人の謎の少女が現れる。彼女曰く、ここは魔物に侵略され滅んだ8年後の東京とのこと。 　彼女に謎の端末を渡され、半ば強制的に魔法少女にされて魔物と戦う事を押し付けられた私。現代に戻り、東京を救うための戦いが幕を開ける……

「今、君は運命を選ぶことができる。確かに手の中にある宿命と、手を伸ばした先にある可能性によって」 　わたしが与えたのはその言葉と、チェスの駒と、そしてそれをはめ込む錠前。ただそれだけだった。 　だがそれだけが、ふたりの少年と、龍脈渦巻くひとつの学校の運命を変える。大きく局面を変じさせる。 　ある少年は『騎馬』を乗りこなし、武と信義の道をひたすらに進んでいる。 　その朱槍で貫き、切り拓き、自らの生と才とをまっとうするべく至強に挑む。 　ある少年は『歩兵』を手にした。 　周囲に翻弄される捨て駒が、いかなる苦難の道を前進し、どう成るか。見物ではある。 　彼らと共にあるわたしは時州瑠衣。 　希代の臥龍にして、不世出の鳳雛にして……今は、定価５４０円のウサギの人形だ。

図書室の僕っ娘妖精、剣城玲徒（つるぎ・れいと）はそれまで何ら変わりのない日々を送ってきた。 しかし、ある時、明けの宮町に彗星が降り注いでから日常は変わっていく。 目の前に現れた、「アルターエゴ」を名乗る自分そっくりの白衣の少女――レティシア。 曰く、アルターエゴのマスター――「エゴイスト」は暴走したアルターエゴたちと戦わなければいけない運命らしい。 同じころ、玲徒の幼馴染であり同級生である浅海弥理来（あさみや・りく）もエゴイストとして覚醒していた―― 別人格系学園ジュブナイルバトル小説、ここに開幕！ 「アルターエゴイズム」と読みます。 某別人格系ジュブナイルRPGや某現実逃避系ジュブナイルRPG、某運命系統作品（特に外伝・例外処理）某円環系魔法少女作品や某逆販促カードゲームアニメの影響をがっつりと受けています。 そんな作品ですが楽しんでいただけたら幸いです。

　　──その刃は月をも斬るだろう。 　glass.clash本編において、今までの話、世界の改変を止めた後の3ヶ月間の一部と、後日談としてこれからの話に繋がるような短編集