朝来（あさき）は、幽霊が少し見える程度の平凡な高校生だと思っていた。 ──夜のコンビニで異形の蟲に襲われるまでは。 命の危機に陥った彼の前に現れたのは、夢の中で幾度となく見てきた金色の美少女・赫夜（かぐや）。 彼女は千年前の前世で交わしたと、とんでもない約束を口にする。 「一緒に、まつろわぬ神を倒そうね」 赫夜は 千年前に封印された神を討つため、かつての契約を果たしに来た金鵄の少女 だった。 本当なら、朝来を戦いに巻き込むつもりはなかった。 しかし、封印が解けかけたことで状況が変わり、 彼はまだ何も知らぬまま、この運命に引きずり込まれる。 平凡な日常は音を立てて崩れ去り、朝来は"世界の命運"を握らされる。 死んだはずの幼馴染、夜の街で蠢く怪異、封印されし災厄。 運命の渦に巻き込まれながらも、赫夜と過ごす時間が、朝来にとってかけがえのないものになっていく。 契約から始まる、 金鵄のかぐや姫と男子高校生の、抗えない恋の物語──。 ※伝奇系ローファンタジー要素のある現代日本が舞台の恋愛物です（メインは恋愛） ★現在更新停止中 　事情詳細は活動報告に記載しています。 ■ニコニコ静画、Pixivでセルフコミカライズ少しやってます。

　かつて“戦乙女の狼犬”を名乗る英雄がいた。 　彼の者は“機神”の力に魅入られた一族と戦い、復活せんとした“機神”とも戦った。 　そして時は過ぎ、その称号は一人の少年に委ねられる。 　英雄の称号と遺産を継いだ少年がやったことは、先代より培った傭兵の人脈を利用した自作自演の戦いだった。 　 　 　古の時代、栄華を誇った文明があった。 　“闇”の魔力を利用した高度の魔導技術を発展させ、世界を統一したその王朝は〈エンシア〉と呼ばれた。 　だが、世界の均衡を著しく乱したエンシアは、それゆえに破綻の危機を迎える。 　エンシアの人々はそれを解決するため、機械仕掛けの神《アルターロフ》を誕生させた。 　そして、彼らは後に“機神”と呼ばれる《アルターロフ》の暴走によって滅びることになる。 　為す術なく壊滅していくエンシアは最後に、一人の少女を脱出させた。 　王女であった彼女は地中を潜行する鋼の巨人に乗せられ、遙か地中深くで長き眠りにつく。 　いつか《アルターロフ》が滅びた未来に目覚め、エンシアを再興させる願いを託され── 　 　ある日、領土へ侵入した謎の部隊を追っていた“狼犬”の少年は、一体の鉄機兵と遭遇する。 　古代の遺産である巨人の中には一人の少女が眠っており、少年はその少女を託されることになる。 　これは“闇”に抗う宿命を選んだ少年と── 　“光”の導く運命に選ばれた少女の── 　二人の出逢いから始まる“聖域”の勇士の物語。