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作者:コバヤシ/作品情報/Nコード:N0100KJ
短編 |
山あいの川べりに、舟をつくる父と、その息子ユウタが暮らしていました。
ふたりの暮らしは言葉こそ少ないものの、朝の薪の音や舟を削る手の響きが、静かに心を通わせていました。
父は夜になると、ときおり川べりに小さな灯をともしました。
ある年、春の大水で、父が丹精こめてつくっていた舟が流されてしまいます。
怒りも嘆きも見せず、ただ遠くを見つめた父の背中に、ユウタははじめて小さな寂しさを感じました。
その夜、ユウタは父のまねをして、灯明にそっと火を灯します。
川べりに揺れるその灯火は、小さくとも、父の心のどこかを照らしたのでした。
それ以来、ふたりは交代で灯をともすようになります。
ことばにはならずとも、火を見つめる時間のなかで、父と子はたしかに心を近づけていきました。
やがて、ふたたび舟がつくられ、人びとの役に立つ日が訪れます。
父は語らず、ただ息子の頭をやさしく撫でました。
その手には、あたたかさと、伝えきれぬ思いがそっと宿っていたのです。
川は今日も流れつづけます。
けれど、川べりのあの小さな灯火が、ときに揺れながらも、ふたりの心のしるしとして、静かにともりつづけているのでした。
ジャンル:童話〔その他〕キーワード: 和風 昭和 最終更新日:2025/04/16 22:14 読了時間:約5分(2,092文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 0件 総合ポイント: 0 pt ブックマーク: 0件 評価人数: 0 人 評価ポイント: 0 pt |
作者:なるし温泉卿/作品情報/Nコード:N0861GE
短編 |
お外にでられないから、おうちの中でいっぱいあそぼう。
外出自粛中の今を子供視点で書いたお話。
作中の遊びは私が実際に子供と遊んだものです。
お家で過ごすヒントとして、また、読み聞かせ用の童話としてお読みいただければと思います。
ジャンル:童話〔その他〕キーワード: 日常 おうちですごそう おうち遊び ほのぼの 子供視点 家の中 早く子供達が 外でいっぱい 遊べる日が きますように 小さな寂しさ コロナに負けない 最終更新日:2020/04/19 07:54 読了時間:約3分(1,027文字) 週別ユニークユーザ: 100未満 レビュー数: 1件 総合ポイント: 306 pt ブックマーク: 16件 評価人数: 28 人 評価ポイント: 274 pt |
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