西暦2220年。 まだゾンビ文明が地球を覆っていた、牧歌的な時代。 東アジアにあるゾンビたちの国『東日ノ本』その首都である『腐京』に、天空からの落としもの「人形」が根づいていた。 天空の都市国家『クラリス』で作られた人工生命体である彼らは、ニンゲンの代わりに戦う兵器、安価な労働力として期待されていたが……そうなることを拒絶。 自由を求めゾンビたちが住む地上へと落ちのび、100年以上の年月をかけながら生命体コミュニティとして定着。 勢力を拡大させていた。 彼らは希望という名の北極星「ポラリス」をかがげ…… ヘビ人、ディープワンといったニンゲンとは異なる生命体たち、安月給と長時間労働に苦しみつつも健気に平和な日々を生きるゾンビたちと時に協力し、時に敵対し…… この地球、太陽系、天の河銀河、局所銀河群、さらにその先に……一つの大きな変化をもたらしつつあった。 時代は少しずつ変わろうとしている。 この物語は、そんな時代のお話である。 この作品はハーメルンとnoteでも掲載しています。

6ヶ月前、辺境星系の太陽アルニラムが爆発。 第四惑星フェリアルに住む者の9割以上が犠牲となった。 本当なら星の寿命を迎えるにはまだ20億年以上あったはずなのに。 銀河連盟が派遣した宇宙艦隊アシュリーズは、臨時のコンテナ船を大量に用意し3億もの人命を救う。 だが、難民を受け入れる星系は少なく、今はその大半がどこにいるのかもわからず。 悲劇の原因は太陽を若返らせるプロジェクトの失敗。 話を持ちかけた怪しい星間宇宙技術業者は逃げ出し、国を治めていた王族は罪人扱いに。 そんな中、1人の王女が身分を隠し宇宙艦隊アシュリーズのクルーとなった。 イリア・ベルクール　16歳。 今は通信士見習いとして旗艦である宇宙戦艦スリップの第一艦橋で働いている。 故郷の人たちを思いながら彼女は一人前の通信士を目指す。 3隻の超級宇宙戦艦と数隻の巡洋艦。 決して艦隊の規模は大きくないけれど装備は一流。 クルーはみんな優秀なのにちょっと変わり者。 天才技術者の作る装備は謎だらけ。 銀河連盟から持ち込まれる面倒な仕事は大儲けもあるが時々大赤字。 イリアと故郷の人たちの運命はどうなるのか！ 宇宙艦隊アシュリーズの活躍は如何に！ ◇ 昔、SFがたくさんあった頃のスペースオペラを書こうと思って始めました。 名前や設定や出来事など、ちょっとしたオマージュになっています。