とある魔術士が作り出した黒いなにか。それは徐々に世界を侵食していく――――――― 御伽噺戦記の新章です。本編よりはるか過去、最大の敵の出生から始まり、その侵攻を阻止した護王たちの物語。アリスたちへと繋がる、新たな御伽噺が幕を開ける。 今回も、キャラクターを「pixiv」さんにて公開予定ですので、よければそちらもご覧いただければと思います。 https://www.pixiv.net/users/6216300

人間と悪魔の戦争が大陸規模で繰り広げられているその一つの戦場で、明らかに場にそぐわない年齢の、青を基調とした服を身に纏う一人の女性が将軍と呼ばれ最前線で戦っていた。 とある森の中で休息をとっていた一団だったが、一人離れた場所にいた将軍と呼ばれる女性のもとに、このような戦場に近い場所にはより一層そぐわない、白を基調とした服を纏い、頭には長い耳を携えた少女が現れた。女性を「青の戦姫」と呼ぶ少女は、彼女をある場所に導く。そこには岩壁から涌き出た水でできた水溜まりのようなものがあり、少女は、女性をさらに別の場所へ案内すると言葉にする。その場所には女性を導くものがあると言い、少女は彼女の手を引き水溜まりに飛び込んだ。 ところ変わり、とある村にて賞金稼ぎを生業とする赤い頭巾を携える少女がいた。名はルージュ。ある日彼女が出先から村へ帰ると、凄惨な光景が広がっていた。その原因と思われる人物と対峙するも、敗北してしまう。そしてルージュは復讐を誓い、誰もいなくなった村をあとにする。 ルージュは旅の道中、道端に佇む青の女性と遭遇する。何気ない、しかし好戦的な台詞が投げつけられ、ルージュは戸惑いながらも彼女に闘いを挑まれる。青の女性に敗北するが、会話の中で彼女も旅をしているということを聞き、それならばと旅路を共にすることを決める。ルージュが青の女性に名を聞くと、彼女は「アリス」と答えた。 そして、旅は続いていく。 　メジャーから、マイナーなところまで含め、おとぎ話の登場人物複数人をメインキャラクターのモチーフとして作成した、旅して戦う異世界ファンタジーです。 　以前「pixiv」さんにて投稿していたものになります。挿絵はありませんが、キャラ画の設定を「pixiv」さんにて公開していますので、よければそちらもご覧いただければと思います。 https://www.pixiv.net/users/6216300