王子に婚約破棄されたルシールは、社交界で『傷モノ令嬢』とささやかれた。一方、好きな人が王子と結ばれた『フラれ令息』のロークも、失意のまま学園を卒業する。 そんな乙女ゲームの「負け組」となった二人が政略結婚することに。 「君を愛することはない」と宣言された婚約から始まった結婚生活だったが、思いのほか穏やかで、そして意外なほど居心地が良かった。 政略結婚のはずが、ふとした瞬間に芽生える感情の変化に戸惑いながら、次第にお互いの存在が心地よくなっていくルシールとローク。これは乙女ゲームの「敗者復活戦」なのか？ 婚約破棄された令嬢と選ばれなかったフラれ公子、予想外に幸せへと向かう政略結婚の物語。 --- 更新履歴 --- タイトルを変えました（旧タイトル：敗者たちの後日談　― 傷モノ令嬢とフラれ公子の政略結婚）

　マリアンヌは伯爵令嬢として両親と暮らしていたが、その両親がある日事故で他界してしまう。その隙をついた叔父家族に、伯爵家を奪われてしまい、彼女は物置小屋で暮らしていた。 　そんなある日、彼女は王命によって危険な任務に就くことになってしまう。従者の力も借りて何とか任務の目的地である「神の石」と呼ばれる場所にたどり着いた彼女を待っていたのは…… ＊最後の方で残酷と思われる描写がありますので、お気をつけください。

伯爵令嬢フィオナの婚約者は、第四王子セイン殿下。 この王子、実はとんでもない浮気者で、婚約者がいながら「運命の相手」と称する令嬢と交流を深め、堂々と社交場に連れ歩いている。 しかし彼は、一定段階に達したところで何故か、必ず「運命の相手」と破局してしまう。そしてその後は必ずフィオナのもとへ行き、愚痴をたっぷりこぼす始末。その回数は既に片手の指を越えている。 対するフィオナは、国王夫妻から婚約破棄の許可をとうの昔に得ているものの、それを未だに行使してはいなかった。 そんなこんなで今日もまた、失恋したセインはフィオナに会いに伯爵邸を訪れるのだった。 ＊伯爵令嬢の一人称です。 ＊王子はアホですが、テンプレ婚約破棄王子とはベクトルが違います。 ＊「運命の相手」には微ざまあ有り？ ＊2021/9/30続編短編集（不定期更新）を投稿。