忌み児として囚われていた幼子は、ある日、黒髪の魔法使いの男に救われた。 旅を続ける二人だが、ある日、男は姿を消した。 青年となった幼子は、諦めずに男を探し、ついに見つける。

誰しもが『ギフト』と呼ばれる、ささやかな能力から一騎当千の能力をも持って生まれるのが『現世』の人間。 だがしかし。 トッティは『忌み児』と呼ばれるほどに何の力もなかった。 それなのに、伯爵夫妻は『トッティであるからこそできる──』と信じ、大切な大切な……ある意味娘であるパルタよりも大切な少年を引き渡した。 何のギフトも持たない、だが性格的にはとてもかわゆらしい……そんな『麦藁髪のトッティに。』 彼女の雇い主であるレプリオール家に身を隠す為にやってきた第四王子シエル。 そしてあっさりと恋に落ちたトッティはシエルの世話係をたった一人任せられて…… オンラインノベルサイト歌籠（http://utakago.sakura.ne.jp）に掲載されている小説を改稿したものになります

神に愛された子供達の1人として神殿で暮らすのらねこは、「異端の黒」の異能を持つがゆえに神殿の先生たちに恐れられていた。一方「天上の白」の異能を持ち、のらねこにおうつくしいひととして慕われる少年もまた、その力の強さゆえに先生たちは近づかない。 口減しのために"最も誉れ高き奴隷"とも呼ばれる神殿の先生になりにきた大工の息子ハントは、元傭兵ヤトヒョウに植え付けれた神殿への猜疑心からだんだんと神殿の歪さに疑問を持つようになる。 異端の黒のらねこと、大工の息子ハントが出会う時、神に愛された子供達を巡る陰謀は走り出す。 ーー何もかも、全ては最愛のひとのために。

五大都市の一つ〝梅香(うめのか)〟の都主・上月はある日、とある事件を切欠に一人の少女を保護することになる。その少女は住んでいた村から〝忌み児〟として追放されていた。面倒を見ているうちに、保護した少女に芽生える感情は一体――？