【これは、主従の恋ではない。 　けれど、魂が惹かれ合う物語。】 焔を統べ、代々黄金の焱を受け継ぐ若き女王ヴェラノラと、彼女に仕える寡黙な騎士レイ。 秘められた真実がある。 ――その騎士は、“女”だった。 偽りの名、偽りの姿。 それでも守りたかった、たったひとりの君。 幼き日に会った記憶。 お互いに少年を探し続ける。 イヤリングの感触。 確かにその日が存在したことを告げている。 運命に翻弄され、心を縛られながらも、ふたりの想いは交差し、やがて真実へと辿りつく。 変わりゆく姿。 仕掛けられた鎖。 そして、竜へと繋がる運命。 “偽りの剣”で守り続けたレイ。 やがて、“真実の愛”を知ることになる。 --- ※本作には以下の要素を含みます。 ・性別偽装／正体秘匿 ・百合／BL要素を含む“関係性重視”の描写 ・洗脳／精神干渉（感情・記憶操作）を含む表現 ・若干の暴力／流血／戦闘描写あり キャラクターや関係性に強く依存した構成のため、 ジャンルに明確なラベリングが難しい部分があります。 「主従」「愛と狂気」「赦しと共犯」などがテーマに響く方に、届きますように。 ※本編は単体で完結します。 世界観の補足や、小話、登場人物の知らない背景などを noteにて、作者の備忘録として綴っています。 ▶︎https://note.com/fire_thyme7838

貧乏暮らしのニートの掌に穴が開いた。 その穴の向こう側は異世界で、無実の罪で牢獄に捕らえられた少女がひとり死にかけていた。 ニートは誓う。 たとえ世界全部がこの少女の敵であったとしても、自分だけは味方になってやると。 たとえ神や運命がこの少女を見捨てたとしても、絶対に、絶対に助けてみせると。 ニートは立ち上がる。 直径5センチの穴の向こう側にいる少女のため、『最強にして至高なる大聖霊』を詐称して。 その少女のため、こちらの世界にある使える物全てを使って。 これはチート能力も何もない無力なニートの物語。 ただひとりの少女のために、世界を、神を、運命を敵に回して戦った、とあるニートの物語。 ※序盤部分を改訂しました。 ※作品コンセプトは【圧倒的ハッピーエンド】です！