食欲が並外れている以外は普通の女子高生だった小早川理恵は、ある日クレープからこぼれそうになる焼きそばに気を取られ、ゆっくりとトラクターに轢かれて死んだ。 しかし彼女は目が覚めた。目が覚めるとそこはヨーロッパ風のお城の中で、たくさんの外人に囲まれて心配されていた。どうやら異世界に転移し、その世界の王女の体の中に入り込んでしまったようだ。彼女は『リィエ姫』と呼ばれていた。 彼女を救ったのは魔王サイラス・カルルスだった。リィエ姫と理恵が別々の世界で同時に死にそうになっていたので、『転移の呪い』を使い、２人の魂を入れ替えて助けたのだった。 お姫様となった彼女にはしかし、何者かによってもう一つ、呪いがかけられていた。普通の食べ物を受けつけず、魔物しか食べられない体になっていたのだ。 放っておけば魔族を食い尽くしかねないリィエに脅威を感じ、魔王はリィエを殺そうとする。人間と魔族の間に結ばれ、長い間平和の礎となっていた不干渉条約は破られ、戦争が勃発してしまう。 仲間を守るため、魔王のことも守るため、リィエ姫と入れ替わってしまった体を元に戻すためにも、彼女は戦地へと赴く。大賢者から授かった『お腹が空くと最強の狂戦士になれる能力』を振りかざして。 ※『なろう系』がどんなものかを知らずに書きはじめた『たぶんなろう系』作品です。外国人が書く日本時代劇のようにお楽しみください。