魔力こそすべての世界――。 その中で、魔力を持たずに生まれた王子、ノックス・エルダレスは「呪われた存在」として王族から捨てられた。 民衆に嘲笑され、踏みにじられ、命すら軽んじられた彼。 だが、誰も知らなかった。 その少年こそ、かつて世界を震わせた「最強の剣聖」の転生者だったということを。 > 「この世界は……俺の剣で裁く。」 かつての名も、家も、力も捨てた少年は、 エルフの少女との出会いをきっかけに、新たな名“ケイル”として再び立ち上がる。 これは、力なき少年が“全世界”と対峙し、 その魂で世界に抗う物語である。 ---

翼を持って生まれた者たちは、“兵器”として扱われた。 この国では、天使因子という特殊な力を持つ者たちが国家によって管理されている。 老いを知らず、美しく、それゆえに恐れられ、忌まれ、自由を奪われてきた。 青年・司（つかさ）は、そんな世界に抗う小さな革命軍のリーダー。 “翼を取り戻すための戦い”が、いま静かに始まろうとしていた。 そして彼が出会ったのは、感情を閉ざし、ただ生かされていた銀髪の少女──結衣。 やがて彼女は、“癒し”という前代未聞の力を手にし、 世界の在り方に静かに揺さぶりをかけていく。 運命に抗う者たちの、静かなる戦火の物語。 バディ・革命・異能力バトル×感情の再生を描く、“静かな炎”のファンタジー。 革命の先に、何を失い、何を得るのか。 司が見つけ出す「自由の答え」とは──。

作者からのお知らせ この作品はここで完結とさせていただきます。 物語の途中で終わってしまい、大変申し訳ありません。 正直なところ、自分自身このシリーズに納得がいかず、展開にも失望してしまいました。 そのため、新たに改訂版を制作することを決意しました。 より良い物語、より丁寧に描かれたキャラクターや世界を目指して、今度こそ自分の代表作となるよう本気で取り組みます。 どうかご理解いただき、次回作にも応援をいただけたら嬉しいです。 これまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。 ... シオリ・エターナムは、終わりのない喪失のサイクルに囚われた不死の少女。彼女は何世代にもわたって、愛する者たちが消えていくのを繰り返し見てきた。前世で致命的な病にかかっていた彼女は、ある謎の契約によって不死を与えられるが、その代償はもっと暗いものであった。常に変わり続ける世界に直面しながら、彼女自身は変わらない中で、シオリは孤独に囚われていた。だが、ある日、運命が彼女を転生した若者と結びつける。その少年は、奴隷として捕らわれた妹を救うために戦っていた。 転生した青年リーフの物語が進む中、シオリは静かな観察者となり、古傷を蘇らせ、失われた生きる力を再び呼び覚ます。魔法、犠牲、そして平穏を奪う過去を背負いながら、シオリとリーフは、謎に満ち、抑圧された感情と秘密で繋がる世界を乗り越えなければならない。 シオリは失ったものを取り戻すために、どんな代償を払わなければならないのか？そして、最も重要なのは、未来に再び信じる力を見つけることができるのか？