教室の「人気投票」は、放課後の神社で呪符に変わった。 　水戸夜菜が手水鉢を覗くと、水面の“私”は半拍早く瞬きし、青白い火とともに異世界へ落ちる。右手には蛇が尾を咥える指輪――ミズガルズ・リング。表示されたステータスは「環の守護者／滅びの予兆」。 　樹海の湖で出会った旅人エイリクと共に、夜になると声を奪う村を調べると、正体は祈りで動く遺物〈水輪祈機〉。夜菜は【環廻の龍脈】で流れを直し、【環咬】で祈りを“返す”回路を開く。 　やがて仲間が集う。遺跡学者、斥候、医術僧、行商、弓手——そして“湿りを刈る”日本人剣士。事件はいつも水に結びつく。井戸の再誓約、濡れた面の呪い、そして“借りた呼気”を記す水帳。 　その先で現れたのは、縫い目を断つ意思の集合断輪王。乾きと氾濫が交互に襲う中、夜菜は仲間の手で渦を“縫い”、指輪には最初の罅が走る。 登場人物紹介 主人公・主要 水戸 夜菜 16歳。種族：環の守護者。 能力：【環廻の龍脈】／【蛇影冥衣】／【環咬】。 アイテム：ミズガルズ・リング（封印具）。 性格：静かで観察的。守るためなら冷酷に振れるが、本質は優しい。怒りは世界規模の暴走トリガー。 エイリク・モルグストランド 16歳。 能力：【爪痕幻光】で死角をカバー。 性格：明るいムードメーカー。独りが嫌い。仲間を傷つけられると我を忘れがち。夜菜の“常温”を保つ係。 仲間（“鳥”の名を冠する面々） ハヤブサ・アステリオン（遺跡学者） 役割：水理回路の解析・再配線。口は辛口、手は精密。 ゲンボウ・デーメル（斥候） 役割：霧・氷の反射角、地形読解。痕跡を残さない主義。 トキ・ノクトウィン（医術僧） 役割：呼吸・体液の調律、鎮息。優しさで会話を終わらせがち。 アジサシ・グラスフェザー（行商／兵站） 役割：潮路・仮運河の構築、輸送最適化。現実主義の縁結び。 カケス・フェロー（弓手） 役割：【水鏡跳矢】で曲射。軽率→贖いへと成長ラインが魅力。 もう一人の日本人 鴇淵零雅（剣士） 能力：【乾刃】——局所的に“湿りを刈る”。無愛想だが正義の温度が高い。隊の“乾き側”の制動。 敵 断輪王 “継ぎ目を断ち切る意思”の集合。 現象：乾き⇔氾濫の交互襲来〈断輪潮〉。夜菜に「最後は己で塞げ」と迫る。

　放課後の教室で、コンタクトを探す良子。 　偶然入ってきた男子に見つけてもらってから恋が始まった。 　でもその男の子、河西は同じクラスの女子とつきあっていて…。 　ちょっぴり勝ち気な良子の勘違い青春物語。 ーーー 　この作品は、2013年に完結した「記念日」のアレンジ版です。少し改稿してコンテストに応募しようかと書き始めました。 　尚、改稿終了後、2013年版の「記念日」は削除しようかと思います。

新学期が始まって一ヶ月。 葵が見せたSNSの投稿には、生活保護受給者への厳しい言葉が並んでいた。 「なぜ人々は下を叩くのか」――。 天野先生と生徒たちは、データと心理学を手がかりに「分断の罠」を解き明かしていく。 本来なら連帯すべき人々が互いを攻撃する構造、その背後で利益を得る存在。 そして「連帯を取り戻すために何ができるのか」を考え始める。 放課後の教室。黒板に書かれた「230万人」という数字を前に、天野先生と生徒たちは議論を始める。 外国人労働者の実態、技能実習制度の問題、犯罪率をめぐる誤解、不安と現実の乖離――。 データをもとに検証する中で、生徒たちは「本当の問題は人ではなく制度にある」と気づいていく。 そして、分断を超えて共生社会を築くための条件を考え始める。 生活保護バッシング、外国人労働者問題――。 本来なら連帯すべき人々が互いを攻撃し、分断が深まる現代社会。 天野先生と生徒たちは、データと心理学を手がかりに「分断の構造」を解き明かし、歴史に学びながら「連帯の条件」を探っていく。 古代ローマから現代日本まで続く「分断統治」の系譜。 そして、分断を乗り越えるために私たちができることとは何か。

「わたしが好きなのは割ヶ谷だし。……って、割ヶ谷！？　聞いてたの！？」 ある放課後、ただの高校生――割ヶ谷晴路が教室に忘れ物を取りに戻ると、そこでは同級生女子二人による恋バナが繰り広げられていた。 それだけなら良かったのだが、ギャル系美少女――掛田風花の好きな人が俺だと聞いてしまう。 掛田はまだ俺に告白するつもりはないらしい。 そこから掛田の可愛い攻撃は始まってゆく。 第1話〜第12話：毎日7:40、11:40、19:40 第13話〜第26話：毎日7:40、19:40 第27話〜完結：毎日19:40 ＊カクヨム、ハーメルンにも投稿しています＊

嘘コクから始まり、幸せの絶頂に、考えられうる最悪な形で初恋が潰えた少年が、再び恋を取り戻す物語です。 ＊＊＊＊ 俺――加賀見修斗（かがみ・しゅうと）は中１のクリスマスイヴに告白された。 場所は自分の教室。 時間は放課後。 告白してきたのは釘宮夏美（くぎみや・なつみ）。 俺とは接点のない上位グループ――いわゆるキラキラグループの女の子だった。 シャイな夏美が隠れカップルをしたいと言ったので、俺たちは隠れて付き合うことにした。 基本デートは隣町、学校ではせいぜい挨拶程度。 ちょっと物足りない気はしたけど、それでも俺は幸せだった――その瞬間が訪れるまでは。 全てがウソコク、つまりは嘘の告白だったと知るまでは――。 （※）カクヨム併載です。

高校2年生になった及川奏斗は、これまでと変わらない平凡な日常を送るつもりでいた。だが、新学期の始まりとともに、隣の席に転校生の黒髪美少女・畑田愛理が現れる。初めて目が合った瞬間、彼女の冷たい視線に戸惑い、奏斗は彼女とあまり関わらないように心に決める。 しかし、ある日の放課後、先生から頼まれた荷物を運んで空き教室に向かうと、そこには意外な姿の畑田がいた。彼女はコスプレ姿で、誰にも見せたことのない一面を見せていたのだ。 その後、畑田から小説同好会への勧誘を受けた奏斗は、彼女との距離を少しずつ縮めていく。果たして、彼女との出会いは奏斗の普通だった学校生活にどんな変化をもたらすのか——。

高校三年生の「俺」にとって、それは一世一代の賭けだった。幼馴染の彼女*に告白すること。 彼女は家が近所の幼馴染で、小学校から高校までずっと一緒、高校では驚くことに野球部のマネージャーになってくれた、俺にとって「いるのが当たり前」の存在だった。 しかし、夏の引退以降、部活という共通の話題を失った二人の間に距離が生まれてしまう。近所でも話すきっかけを見失い、焦燥感に駆られる俺は、彼女を失うのが怖いというシンプルな理由で、ついに告白を決意する。 放課後の教室で彼女からの返事を待つ間、俺は告白が失敗し「黒歴史」になる不安や、可愛い彼女に彼氏がいる可能性に怯える。勇気を振り絞って出した手紙を「回収しようか」とまで悩み始めたその時、扉の前に手紙を持った彼女が現れる。 心臓が破裂しそうなほどの緊張と沈黙の中、俺は震える声で「俺と付き合ってください」と告げる。ロマンティックさに欠けた告白に後悔する俺に対し、沈黙を破って彼女が発した一言とは。

あらすじ 明星高校ミステリー研究会―― 非日常を見つければ首を突っ込まずにはいられない、変わり者たちの放課後。 部員はいつでも募集中、ご依頼は部室までお気軽に。 今日も、二人の女子高生探偵が部室で過ごしていた。 「リカちゃん、事件発生！」 「ミヤコ先輩、今はスマホ禁止ですよ」 「まぁまぁ固いこと言わずに、これ見てよ！」 おや？また何か不思議なことが起きたようです。 あなたも一緒に、謎を追いかけてみませんか？ エピソード1　星月夜の密室 教室に突然現れた「星月夜」の黒板アート―― 誰が、何のために描いたのか？ 密室事件にミステリー研究会が挑みます。 登場人物 芹澤ミヤコ（現場派探偵） 明星高校2年・17歳。長めのポニーテールがトレードマークの部長。 鋭い観察眼で現場の手がかりを見逃さず、直感を信じて行動するタイプ。 子どものころ見た探偵ドラマに憧れ、ミステリー研究会を立ち上げた。 ブラックコーヒー片手に現場を駆け回る、アクティブな探偵。 信田リカ（安楽椅子探偵） 明星高校1年・16歳。小柄で丸メガネが印象的な副部長。 論理的な思考力で推理を組み立てる、部室派の天才。 有名推理作家の孫として幼少期からミステリーに囲まれて育つ。 カフェオレ片手に分析する、落ち着いた安楽椅子探偵。 ✨ 現場派と安楽椅子派――鷹と梟の女子高生探偵が、放課後の謎を解き明かします。

授業中に内職していた俺──綾野健三は、 先生と口論した結果、放課後に反省文2枚を泣きながら書かされる羽目になった。 そこへ現れたのは、田舎高校のヤンキー3人組。 絡まれた俺は、咄嗟に**「俺の隣に幽霊がいる」**と意味不明な嘘をつく。 すると、ヤンキーたちは顔面蒼白で逃げていった。 ──そして翌朝。 なぜか学園中で、俺が幽霊を見えるやつという噂が爆速で広がっていた。 ただでさえ嫌われてる俺は、さらに頭のおかしい奴としてクラスで孤立。 とどめに現れたのは、白衣姿でモデル歩きをする地味な女子。 「君、幽霊が見えるんでしょ？ オカルト研究部、入ってくれるよね？」 ──こうして俺は、 訳のわからない怪異×女子×曲者たちに巻き込まれる羽目になる

黒峠町の高校に通う二年生・渡部元樹のクラスに、ある日一人の転校生がやって来た。 名前は柊奈々美。 黒髪に沈んだ瞳を持ち、どこか影をまとった少女だった。 最初は無口でよそよそしい彼女だったが、先生の指示で元樹の隣の席に座ると、その日からなぜか彼をじっと見つめるようになる。授業中、休み時間、放課後――常に注がれる冷たい視線。 幼馴染の上野玲は「奈々美は変だ」と警告するが、元樹は深く考えようとしない。 しかし、放課後の教室に二人きりで残った時、奈々美が「一緒に帰ろう」と声をかけてくる。 帰り道、普通の女子高生の笑顔の裏に、一瞬だけ覗いた“執着”の色――「これからも、ずっと一緒に帰れるといいな」という言葉が、彼の心に不気味に残った。 その夜、元樹は忘れていたはずの記憶をかすかに思い出す。 ――泣きじゃくる少女が「置いていかないで」としがみついてくる映像。 それは奈々美の声と重なり、胸を締め付けていく。 転校生の正体は何者なのか？ そして、元樹が思い出しかけている“過去”とは――。 日常に紛れ込む違和感と、隠された執着が絡み合う、ヤンデレ心理ホラーラブコメ。

二十代半ば、東京の片隅でくすぶる主人公・悠（ゆう）は、毎日を惰性で生きていた。 ブラック企業で擦り切れ、誰とも心を通わせることなく、ただ呼吸するだけの日々。 唯一、彼の心を占め続けていたのは十年前、まだ中学生だった頃に経験した“最初で最後の恋”だった。 放課後の教室、夕焼けのグラウンド。 あの日、彼女に手紙を渡すこともできず、ただ笑顔を見送るしかなかった自分。 その後、彼女は別の男子と手をつなぎ、悠の世界は音もなく崩れた。 誰にも気づかれず、誰にも救われず、その痛みだけを抱えたまま大人になった。 死に場所を求めてたどり着いたマンションの屋上。 柵に手をかけた瞬間、視界がぐらりと揺れ、世界は夕陽に染まった。 逆光の中に立つのは、制服姿の“彼女”。 声をかけても、振り向いてもくれない。 まるで、置き去りにした記憶そのもののように。 「君は、僕の世界を壊して、置き去りにしたまま、ずっと綺麗だった」 光に包まれた夢の中で、悠は自分自身の未練と向き合う。 その夢が終わる時、彼はもう二度と目を覚まさないことを知っている。 それでも、最後にたどり着くのは、あの夕焼けのグラウンドだった。

　窓を開け放った教室に、昼下がりの陽光が差し込んでいた。 　ざわめき、笑い声、椅子を引く音。 　放課後直前の、あの妙に浮ついた空気が、教室という箱の隅々まで満ちていた。 　真上焔は、そうした喧騒の中で、ひとりだけ温度の違う空気を纏っていた。 　肩肘をつきながら、黒板の上に掛かった時計を、ぼんやりと見上げる。 　秒針の音がやけに耳に残るのは、それ以外に意識を向ける意味が見当たらなかったからだろう。 「なぁ、真上〜。今日、カラオケ行かね？」 　半ば叫ぶような声とともに、机に肘をつく男がいた。依田。 　騒がしいクラスの中でも特に声の大きいその男は、真上の沈黙すらも軽やかに踏み越えてくる。 「うーん……疲れてるから、パス。」 　返事は短く、熱のない声音だった。 　真上は目を閉じ、まるでそのまま眠りに落ちるかのように息を吐いた。

小さな港町の高校で出会った蒼と彩。二人は放課後の教室で「秘密のラジオ放送」を始める。テーマはただひとつ——「ありがとう」。小さな感謝を集めて誰かに届ける放送は、いつしか町を越えて人々の心を照らすようになっていった。だが蒼を病魔が襲い、やがて彼は声を失っていく。残された彩は、未完成のテープと約束を胸に、一人で放送を続ける決意をする。涙の向こうに見えるのは、失われた日々か、それとも未来へ繋がる希望か。これは「ありがとう」が紡ぐ、青春と別れと再生の物語。

秋の夕暮れ、放課後の教室で偶然の出会いが二人を結びつける。 明るく社交的でありながら、どこか秘密めいた雰囲気を持つ少年――結城日向。 落ち着いた大人びた印象を漂わせつつも、天然な一面を隠し持つ少女――藤崎美緒。 美緒がうっかり落とした「家のカギ」を日向が拾ったことをきっかけに、二人は同じ帰り道を歩き出す。夕焼けに照らされた道で交わされる何気ない会話の中、互いの心に小さな火が灯っていく。 家に帰って一人になると、日向は気づく。 自分の中に芽生えた感情――「もっと知りたい」という想い。 一方、美緒の心にもまた、彼の明るさとミステリアスさに惹かれる感情が静かに育ち始めていた。 秋が深まり、日常の中で少しずつ近づいていく二人。 これは、ありふれた季節の一日から始まる、淡くて温かな青春恋愛物語。

高校二年生、放課後の教室で時間を持て余していた伊澄遥（いすみはるか）の元に、同じクラスで野球部の緋本脩也（ひもとしゅうや）が現れる。名前を持たないまま揺れ動く、二人の関係を描いた物語。

笑いで守る、相棒と童貞の青春攻防戦。 俺の相棒・山下翔太は、女子と目が合えば即赤面の“童貞勇者”。そんな翔太が恋したのは、クラスの太陽・桜井美咲。参謀を買って出た俺、高橋悠は放課後の空き教室を“作戦会議室”に改造し、「消しゴム貸し」「プリント落とし」「図書館偶然遭遇」「弁当シェア」「体育でヒーロー」…と数撃ちゃ当たる作戦を次々決行——結果は見事に全敗。だが失敗はいつも笑いに変わり、教室の中心でポンコツを守るのは相棒のツッコミ。行き過ぎたいじりには、笑いの線引きを示してブレーキをかける。やがて放課後、夕日に溶けるような「山下くん、またね！」が小さく刺さる。勝利でも敗北でもない、でも確かに一歩前。友情8：恋愛2、笑いあり涙あり——“面白い”で人を守る、そんな高校日常コメディ。

放課後、急な雨に降られ、教室で一人過ごしていた主人公。そこに同じく雨宿りに来た友達――明るく社交的なあの人――が現れる。 窓から雨が差し込む小さな教室の中、二人はタオルを探したり、ちょっとしたハプニングに巻き込まれたりしながら、互いの距離を少しずつ近づけていく。しかし、些細な言葉のすれ違いや照れ隠しの冗談が、二人の心に微妙な葛藤を生む。 雨が止んだあと、傘を二人で差す帰り道――心の距離は確かに縮まったはずなのに、告白や結論はまだ遠いまま。 日常の中の小さな奇跡と、ほろ苦い初恋の予感を描いた、短編恋愛ストーリー。 必要であれば、このあらすじをより読者コメントを誘いやすい形に短く魅力的にしたバージョンも作れます。作りますか？

　佐伯美沙、高校二年生。外から見れば目立たぬ、ごく普通の女子生徒。しかし彼女の日常は、常に「観察」と「確認」で満ちている。 　朝のサイレンの回数、トーストを噛む平均回数、教室の余白に引いた鉛筆の線の太さ。美沙にとって世界は常に「データ」と「仮説」で組み立てられる。 　彼女の居場所は、放課後の理科準備室だ。乾燥器から取り出したフィルムの波形を記録し、表面張力の歪みを測り、光の角度で時間を知る。誰にも理解されないその細やかな作業は、美沙にとって「安心」と「存在証明」であった。 　ノートの片隅に彼女は小さな折り目をつける。浅い折り目は戻る。けれど折られた紙は決して元通りにはならない。その事実は、美沙に奇妙な安堵を与える。 　川沿いの帰路で彼女は思う——「表面は拒絶ではなく猶予」。水滴が落ちるまでの時間、音が反響するまでの遅延、確認の繰り返し。日常はすべて実験の延長だった。 　夜、ノートに重ねた線は微妙にずれ、完全には一致しない。その揺らぎを「生の証拠」として受け入れ、彼女は眠りに落ちる。 　まだ何も壊れてはいない。ただ、ひとつの折り目が静かに刻まれただけ。やがてそれが、重い扉を音もなく開く蝶番になることを、美沙自身はまだ知らない。

　隣のクラスの無口無表情な咲島さん。同級生は彼女の事を不気味だと言うけれど、僕は偶然にも彼女が笑った姿を目撃して一目惚れ。放課後の教室で彼女に告白すると、彼女はノートを取り出して『付き合ってからやること』を書き出した。でもその内容は明らかに順番がおかしいんですが！ 　カクヨムにも投稿。

穂川 煌夏（ほかわ きいな）、15歳。音楽に魅せられた少女の青春が、今、動き出す！ 両親の高校時代のバンドDVDを偶然見つけたことから、煌夏の心はエレキギターのビリビリ響く音に奪われる。父から譲り受けた黒いギターとアコースティックギターを相棒に、絵本の世界のようなドキドキを追いかけて、音楽漬けの日々が始まった。 中学生の頃、父と母の喫茶店でバイトをしながらギターの練習に励み、初めての“自分の楽器”を手に入れた煌夏。動画サイトにカバー曲を投稿し、音楽を通じて誰かと繋がる喜びを知る一方、「歌はイマイチ」というコメントに奮起し、カラオケで歌の特訓もスタート。高校生になり、ライブハウスのバイトを始めた煌夏は、音楽の聖地で刺激を受けながら、オリジナル曲の創作に没頭する。 そんなある日、放課後の教室でアコギを弾いていた煌夏は、クラスで人気者の軽音部員・春田と偶然の再会。Ms.Drainのカバー曲を気に入ってくれた彼との会話で、音楽への情熱がさらに燃え上がる。春田の親友・柳も交えた軽い掛け合いの中、煌夏のギターと歌は二人の心を掴み、ひょんなことからバンド結成の話が浮上！ 「ギラギラと眩しい太陽みたいに輝きたい！」――教室の窓から見える夕陽、桜並木の緑、ライブハウスの熱気。煌夏の音楽は、仲間との出会いを通じて新たなハーモニーを奏で始める。自由で熱い青春の音色が響き合う、バンドライフの第一章が幕を開ける！