太古の昔。大陸を、世界を、恐怖に陥れ破壊し尽くさんとした一匹の竜がいた。 どこから現れたのか、はたまた有史以前からいたのか。その絶大で圧倒的な力に、文明を築き上げ食物連鎖においても高い位置にいた人類は、為す術なく、恐れ慄いた。 あらゆる生物が死滅しかねないその状況で、声を上げ、立ち上がった者達がいた。各々が特異な力を持ち、その勇猛さで竜に立ち向かい、激戦の末、彼らは竜を退けることに成功した。世界に平和を齎した五人の英雄は、後に”五賢者”として崇められた——。 あれから数百年、舞台は大国ベントメイル。双剣の戦士ロッザは国の為に今日も剣を振るう。 特異な力を宿した英雄の遺物、”五賢者の骨董品”を巡る戦いが今、始まる———。 救国シリーズ第2弾。

男は、ある国の第一王子として生まれた。 皮肉にも、誰からも敬われる筈の”それ”は奇形にて産まれ落ち、誰からも嫌悪される十字架を背負うこととなる———。 救国シリーズ第1弾。